
このブログでは、現役の高専生である私が1年間のイベントの中で、特に楽しいと感じたイベントを紹介していきます!
高専ってどんな学校?
高専(高等専門学校)は、中学卒業後に入学する5年制(商船高専は5年半)の学校で、専門的な技術や知識を実践的に学べるのが特徴です。工学系の分野を中心に、将来のエンジニアや研究者を目指す学生が多く在籍しています。
中学生の段階で進路として選ぶには少し珍しい印象があるかもしれませんが、実は高専ならではの魅力や充実した学生生活がたくさんあります。
このブログでは「行事(イベント)」を中心に紹介していきますが、高専についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのブログでまとめておりますので、ぜひご覧ください。
【2025年最新】高専とは?高校・専門学校との違いを5分で解説
高専にも行事はあるの?
「高専って、勉強ばかりで行事はあまりないんじゃないの?」と思われがちですが、実はそんなことはありません。体育祭や文化祭(高専祭)など、いわゆる“楽しむ系の行事”もしっかりあります。
行事の数そのものは、普通高校とそれほど変わらない印象です。むしろ、インターンシップや工場見学といった校外学習の機会は多めで、実社会に触れるような行事は高専ならではの魅力です。
ただし、高専には修学旅行がないというのは大きな違いかもしれません。就職活動の為のインターンシップや研修·見学旅行などはありますが、普通高校のようにクラスみんなで海外やテーマパークに行くことは高専にはありません。
少し残念に感じる人もいるかもしれませんが、その分、学年ごとに特色のある行事や学外活動が用意されています。
ここからは、私の通う大阪公立大高専の行事や、大体の高専が行っているイベントを紹介していきます!
高専の行事ってどんな感じ?ざっくり解説!
高専の行事でまず感じるのは、「学生が中心になって動いている」ということです。高専祭や体育大会など、どの行事でも運営や準備は基本的に学生主体で行われます。先生はあくまでサポート役で、企画や運営の中心は学生たち自身です。
この「自主性を重んじる雰囲気」は、普通高校と比べても高専ならではの特徴だと感じています。やらされるのではなく、どう盛り上げるかを自分たちで考え、行動するため、準備の段階から一体感や達成感が生まれやすいのも特徴です。高専には、体育大会や高専祭、学外研修、新入生歓迎合宿、部活動の遠征など、さまざまな行事があります。
宿泊行事
宿泊オリエンテーション
入学してから2〜3週間以内に実施されるのが、「宿泊オリエンテーション」です。新しいクラスメイトとの交流を深めることを目的とした一泊二日の宿泊行事で、毎年春に行われています。
活動内容としては、どの高専でも交流会は共通して行われることが多く、そのほかのプログラムは年や学校によって異なります。例えば、カヌー体験や野外調理などが実施されることがあります。
この行事をきっかけに、学生同士の距離が一気に縮まり、その後の学校生活をスムーズに送れるようになる仕組みとなっています。
一日行事
工場研修
高専では、2年生や3年生の時期に工場見学が行われることが多くあります。これは、実際のモノづくりの現場を見学することで、学んでいる技術や知識がどのように社会で活用されているのかを体感するための機会です。
見学のスタイルはさまざまで、学年全体で一つの企業を訪問する場合もあれば、個人が希望する企業を選んで、希望者だけで見学に行く場合もあります。どちらの形式でも、普段の授業とは違った視点から学ぶことができます。所要時間は半日程度で行われることが多く、短い時間ではありますが、製造現場や最新の技術に直接触れることができる貴重な体験です。
このような実践的な行事があるのも、高専ならではの特徴です。
文化行事(芸術鑑賞)
大阪公立大高専では、年に一度「文化行事」と呼ばれる半日イベントが開催されます。内容は年によって異なり、これまでに演劇や狂言などが行われてきました。
他の高専でも実施されているかは分かりませんが、普段とは違う雰囲気で芸術に触れられる貴重な時間となっています。
高専オリンピック(体育祭)
高専では、春または秋に体育祭が開催されることが多いです。学校によっては、球技大会と体育祭を分けて実施している場合もあります。種目は、球技やリレーなどが中心ですが、内容やルールは高専ごとの特色がよく出ており、学友会(学生会)による企画や運営の工夫が見られるのも特徴です。
クラス対抗で競い合うため、自然と一体感が生まれるイベントのひとつです。
カラオケ大会(高専祭前夜祭)
大阪公立大高専では、高専祭の前日に「前夜祭」としてカラオケ大会が開催されます。希望した学生が、設営されたステージで1曲披露します。会場ではペンライトを振って応援したりと盛り上がりますが、あくまで翌日の高専祭を盛り上げる“前夜”イベントという位置づけです。
この形式は大阪公立大高専独自かもしれませんが、毎年楽しみにしている学生も多い行事です。
高専祭
高専祭は、高専最大級のイベントのひとつで、学校によって1日〜3日間の日程で開催されます。
当日は、クラスや部活動による模擬店や展示発表が行われ、校内はお祭りムード一色になります。地域の方や中学生など、外部からの来場者も多く、学校全体が賑やかになります。
どの高専でも力を入れて準備するイベントで、学生たちの気合いが特に感じられる行事です。
部活動
高専大会の遠征
高専の運動部では、高専大会に向けて他県への遠征が行われます。大会の開催地は毎年異なるため、移動中も含めて新鮮な体験ができます。開催地が遠方の場合は、前日に現地入り(前乗り)することもあり、部員同士で長い時間を過ごすことになります。
試合では、プレーヤーのサポートや応援をする場面も多く、部活動ならではの一体感が生まれやすい行事です。

高専生活で心に残ったイベントを紹介します!
3位:高専大会
第3位に選んだのは、高専生だけが参加できる「高専大会」です。高専に通っている運動部の学生にとっては、大きな目標のひとつであり、普段の練習の成果を発揮する特別な舞台です。
試合当日の雰囲気や遠征の楽しさ、応援の一体感など、普通高校とは違った高専大会ならではの魅力が沢山あります。
高専大会については以下の記事でくわしく紹介していますので、気になる方はぜひそちらをご覧ください。
(ここに「現役高専運動部マネージャーが教える!高専大会とは!?」のリンクを貼る)
2位:高専オリンピック(体育祭)
この行事では、学年・コースごとにチームを組み、リレーや球技などの種目で競い合い、得点の合計で順位が決まります。とはいえ、小・中学校のように全員参加の本気の体育祭というよりは、自分の出たい競技を選んで、ゆるく楽しむスタイルです。中には、出席だけして帰る人もいるというのも現実で、これも高専ならではの自由な空気感を感じられるポイントのひとつです。
ちなみに、今年は私のクラスが学年優勝して、ちょっと嬉しかったです。
1位:高専祭
堂々の第1位は、やはり高専最大のイベント「高専祭」です!
年に一度の開催ということもあり、準備段階から学生たちの気合の入り方が違います。
特に注目されるのが、部活動による模擬店です。味も見た目も本格的で、毎年行列ができるほどの人気です。また、展示ブースでは4・5年生の専門分野と掛け合わせたハイレベルな展示物が多く、技術系の学校ならではの魅力が詰まっています。
私も1・2年生のときはコスチュームを着て参加し、イベントの雰囲気を全力で楽しみました。
ステージでは軽音楽部が常に演奏しており、会場の盛り上がりをさらに引き上げています。さらに、2日目の夜にはビンゴ大会が開催され、最後にはプチ花火も打ち上がるという締めくくり付き。普通高校の文化祭と比べても、規模や完成度の高さに驚かれることが多く、実際に見に来た他校の友達からも「ここまでやるの!?」という声をよく聞きます。
高専生活を“楽しんでる人”ってどんな感じ?
高専生活を楽しんでいる人には、いくつかの共通点があります。
それは、自分から動いて、周りと積極的に関わろうとしている人です。
クラスや部活、行事などに前向きに取り組んでいる人は、自然と友達が増えたり、学校生活にやりがいを感じたりしています。また、コミュニケーション能力の高い人が中心となって盛り上げ役になることが多く、さらに、学年を超えて交流を大切にしている人も、学校生活をより楽しんでいる印象があります。とはいえ、「人と話すのが苦手」「初対面で緊張してしまう」という人でも心配はいりません。
高専は5年間という長い時間があるからこそ、少しずつ関係を深めていける環境です。無理に目立たなくても、自分のペースで楽しみ方を見つけていくことができます。
「楽しんでいる人=特別な人」ではなく、「自分らしく過ごしながら、一歩ずつ行動している人」
そんな雰囲気が、高専にはあると感じています。
行事を通して感じた「高専でよかった」瞬間
高専に通っていて、「ああ、高専でよかったな」と思える瞬間はたくさんありますが、行事を通して感じることは特に多いです。例えば、高専祭のような大きなイベントをクラスや部活の仲間と一緒に準備・運営し、やり遂げた時の達成感や充実感は、高専ならではのものです。また、高専大会などで、日ごろの練習の成果が発揮できた瞬間や、仲間と一緒に全力で戦った時間も、忘れられない思い出になります。もちろん、特別な行事がなくても、普段の学校生活の中で笑ったり、何気ない会話を楽しんだりする時間そのものが「楽しい」と思えることもよくあります。
そんな毎日が積み重なって、「やっぱり高専に来てよかった」と感じる場面が自然と増えていくのだと思います。
まとめ
今回は、現役高専生の私が在学中に特に楽しかったと感じた行事をランキング形式で紹介しました。
高専にもさまざまな行事があり、どれも学生主体で作り上げていくからこそ、一つひとつの経験が濃く、思い出に残るものばかりです。もし、「高専って勉強ばかりのイメージがある」と思っている方がいたら、行事も人間関係も、もちろん勉強も、しっかり楽しめる学校なんだということが少しでも伝わればうれしいです。これから高専を目指す方や、高専生活が始まったばかりの1年生にとって、自分らしく過ごせる場所を見つけるヒントになれば幸いです。ぜひ、皆さんもそれぞれの地域の高専祭などに行ってみてはいかがでしょうか!きっと最高に楽しいと感じるはずです!大阪を含めた全国の高専、いつでもどこでもお待ちしております!高専の行事に参加してみたい!高専の普段の学校生活ってどんなの?など、高専に興味を持ってくださった方、受験勉強に不安を抱える方へ、ナレッジスターの無料勉強相談を受け付けております。以下のサイトからお気軽にご相談ください。
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所属高専:大阪公立大学工業高等専門学校
学科:総合工学システム学科 エレクトロニクスコース
氏名:大原佳蓮
ニックネーム:かれん
自己紹介:高専3年生の出戻りひよっこライター。特技は人前で緊張せず話せること。高専のことについて皆さんが知りたい有益な情報などを調査・勉強中です。
