高専入試に革命が起きます!今回は重大発表が2つあるのでぜひ最後までご覧ください。
青森県にある八戸高専限定で全国初となる入試方法を実施します。推薦選抜や学力選抜とは全く違う国際的エンジニア育成特別選抜が新設されました。
国際的エンジニア育成特別選抜とは?
高校入試や高専入試は通常、12月から1月頃に推薦入試を行い、2月から3月頃に学力入試を行います。しかし国際的エンジニア育成特別選抜は違います。早期である9月の内に試験をして、内定という形で合否がでます。正式に合格となるのは1月ごろですが、9月の内に筆記、面接試験が終わるため他の受験生よりも早く受験が終わります。
この選抜方法では各コース定員枠の10%、つまりは4人ずつ募集しています。つまり八戸高専全体では計16人の人がこの選抜試験にて入学できます。
八戸高専のコース(学科)
八戸高専には機械・医工学コース、電気情報工学コース、マテリアルバイオ工学コース、環境都市建築デザインコースの4コースに分かれています。
出願資格条件
出願資格は中学卒業見込みがあり、八戸高専に入学したいという意志がある人です。学力による制限がないため、八戸高専に入学したいという気持ちがあれば受験することが可能です。
出願手続き
出願手続き期間は8月22日から26日の9時から18時までです。期間が短いため提出期限を逃さないようにする必要があります。
検定料は推薦、学力選抜と同様で16,500円となっています。もしこの試験で合格内定が得られなかった場合、検定料を再納付することなく推薦、学力選抜を受けることができます。
選抜方法、試験科目
選抜方法は9月11日に数学、英語の試験、課題実験のレポート作成ならびに面接によって実施されます。学力選抜で実施される理科、社会、国語の試験がないため科目数が2科目しかなく試験範囲が少なくなります。
国際的エンジニア育成特別選抜の数学、英語の試験は学力選抜と同じマークシート式で行われます。また、試験範囲は中学1,2年の教科書で学習したところから出題されます。
合格発表日
内定結果の通知日は9月30日です。結果は在籍している中学校に向けて発送されます。また、合格内定後の手続き等に関する書類も同封されています。
1月にある推薦入試の定員が各コース定員の6割となったため、1月までに7割の定員が埋まることになります。八戸高専は高専に入りたいという思いが強く、中学校でしっかりと勉強してきたような人を積極的に求めることが読み取れます。
入学資格の必須条件
内定を得た段階では確定で入学できるわけではありません。また、内定を得た上で入学資格を満たしていれば合格となります。
正式に合格発表となるのは、推薦選抜と同日の1月21日です。
入学資格の必須条件として評定が108以上であることと、STEAM教室のいずれかを受講している必要があります。
STEAM教室とはscience、technology、engineering、art、mathematicsの略です。このSTEAM教室は八戸高専で7月9日から12月17日までの間に計8回開かれます。そのうち1回以上参加していることが必須条件となります。PETボトルロケットコンテストや建築模型の作成など、多種多様で興味を掻き立てられる体験学習会ですのでぜひご参加ください。
この選抜方法のメリットは入試形態だけではなく他にもあります。それはプレ自主探求に参加できることと海外研修に優先的に参加できること、国際寮に優先的に入寮できることです。
プレ自主探求とは
国際的エンジニア育成特別選抜の合格者は冬休みや春休み等にプレ自主探求と呼ばれる実験実習に参加できます。
これは八戸高専の教員指導のもと与えられた課題に取り組み、課題解決力、プレゼン力、振り返り力を育成するものです。入学後に自主研究活動をする際に要される能力を育める特別なカリキュラムです。
また、プレ自主探求は入学後単位として認定されるように検討しているそうです。他の人より単位数的にも能力面としても一歩差がつくチャンスとなるでしょう。
海外研修でのメリット
夏季休業中に行われる海外研修に優先的に参加できます。研修先はタイやシンガポール、モンゴルなどです。
しかも優先的に参加できるだけがメリットではありません。各コース1名の渡航滞在費が免除されます。留学にかかる高額な費用が免除されるチャンスがあるのは大きなメリットです。
国際寮とは
しかも令和4年度に新設されたばかりの国際寮に優先的に入寮できます。寮といえば複数人が一部屋で生活するイメージがありますがこの寮は全室個室です。パーソナルスペースが欲しいから寮生活を諦めていた人も個室であれば寮に入れるのではないでしょうか。
また、留学生と交流できるため国際的な感覚を身に着けられます。
優先的に寮に入れるため県外からの受験がよりやりやすくなります。
グローバルエンジニア育成プログラム修了生とは
本科卒業時に所定の条件を満たした人はグローバルエンジニア育成プログラム修了生となります。
プレ自習探求の実施、海外研修の参加、国際自主探求実施、自主探求ファシリテーター、TOEIC500点以上を満たしているとグローバルエンジニア育成プログラム修了生と名乗れます。
推薦、学力入試で入学した人はプレ自主探求を受けることができないと予想されるため、グローバルエンジニア育成プログラム修了生になれるのは国際的エンジニア育成特別選抜で入学した人しかなれません。
複数校の併願受験が可能に!?
もう一つの重大発表です。ついに学力試験において複数校を併願して受験することができるようになりました。
学力選抜試験の際、秋田高専、仙台高専、八戸高専の3高専で併願受験できる予定です。正式に開始する期間は不明ですが、今年度の八戸高専の募集要項に明記されているため今年度から開始になる可能性が高いのではないでしょうか。
第一志望から第三志望までの志望順位をつけて複数校を同時に受験することができます。もし仙台高専を第一志望にして不合格になった場合でも、第二、第三志望の高専が合格していればいずれかに入学可能です。
今までは学力試験で第一志望の高専に落ちた場合、別の高専を受験するには3月頃に行われる二次募集を受けなければなりませんでした。ですが、二次募集の前に公立受験があるところが多いため高専を諦めて高校を受験する人が後を絶ちませんでした。
しかしこの制度があれば二次募集を待たなくても第一志望ではない高専に入学できる可能性があります。
高専に入りたい気持ちが強く、国際交流に興味がある人は八戸高専を受験してみてはいかがでしょうか。
以下のリンクから詳しく解説したyoutube動画を視聴できます。ぜひこちらもご視聴ください!