高専推薦入試の面接と小論文の対策方法とは?

高専の推薦入試では、内申点が記載された調査書を提出するほかに面接や小論文の試験が課される場合があります。推薦入試の対策はどうしたらよいのかわからないという方も多いと思います。この記事では、面接や小論文の対策方法と、これらの試験を受ける際の心構えについてまとめました。

面接・小論文対策はしなくてよい?!

 実は、面接や小論文の対策はそこまで気合いを入れて行わなくてもよいです。もちろん、対策0ではダメなのである程度は対策しましょう!後の項で詳しく説明しますが、面接や小論文の対策をしても大きく差がつかないことが主な理由です。高専の推薦入試はほぼ内申点で決まってしまいます。ずばり、重点をおくべきは推薦入試対策ではなく、学力入試対策や内申点を上げることです!

推薦入試対策よりも学力入試対策が重要となる理由

 高専入試では推薦入試対策よりも学力入試対策の方が重要になります。その理由について大きく3つに分けて説明します。

推薦入試では内申点が合否を左右する

 推薦入試における内申点と面接・小論文の配点の割合は高専によっても異なりますが、配点のうち5割以上を内申点が占めているという高専が多いです。中には内申点が8割という高専もあります。 また、面接や小論文はある程度答え方や書き方が決まっていて、極端な点数の開きはつきにくいです。そのため、点数の差がつくのは、対策をするかしないかの違いくらいでしょう。つまり、推薦入試は調査書を提出した段階で、ある程度点数が決まりつつあるということです。

推薦入試で合格するとは限らない

 推薦入試を受ける人の中には、「推薦で受かるだろうから学力試験のための勉強はしなくていいや」と考える人がいるかもしれません。しかし、推薦入試も試験の1種なので全員が必ず受かるとは限りません。推薦入試がダメだった場合には学力入試を受けることになると思います。そのときに、学力入試の対策をしていなかったから試験の問題が解けないという状況になってしまっては話になりません。

高専入学後にも通用する学力を身に着けよう!

 推薦入試で高専に無事合格できたとしても、中学校で習う基礎的な知識が身についていないと入学後に苦労します。中学校で習得する、式を立てて正確に計算する力や力の分解についての知識などは高専に入ってからも使い、これらが専門科目を学ぶ上での基礎になります。
入試はゴールではなくスタートなので、高専入学後も良いスタートを切れるように普段から中学校で習う範囲を正確に理解するようにしましょう!

推薦入試対策は効率よく行うべし!

 先ほどご説明したように、面接や小論文は対策をしてもあまり差がつきません。しかしながら、何も準備をせずに推薦入試に臨むのはお勧めしません。学力入試対策に重点を置きつつも、”効率よく”推薦入試対策を行うことが重要です!

高専入試に特化したナレッジスターの冬期講習

 全国の58高専すべてにおいて指導実績のあるナレッジスターでは、推薦入試対策をしたいという方のために冬期講習をご用意しております。この冬期講習のアピールポイントを簡単に紹介します!
推薦入試対策だけでなく、通常の学力入試対策コースもあるのでご興味があればぜひチェックしてみてください!

高専入試特化のオンライン冬期講習 | ナレッジスター (know-star.com)

過去のデータに基づいた問題集があり、添削までしてもらえる!

 ナレッジスターの推薦入試対策コースでは、主に次のような対策ができます。

◆面接や小論文の対策のための特別講座(映像授業)

◆面接の質問チェックシート&添削

◆オリジナル小論文課題&添削

◆模擬面接

 ナレッジスターだからこそできる、過去の入試データをもとにして作った面接質問集やオリジナル小論文課題が用意されているのは嬉しいですね!模擬面接や小論文の添削まで対策してもらえる塾はなかなか無いのではないでしょうか。効率よく推薦入試に必要な力を身に着けることができます!

全国どこでもオンラインで受講可能!

 受験直前期には塾への移動時間すらもったいなく思えるときもありますよね。ナレッジスターの講座はオンラインなので、スマホひとつで ”いつでも”、”どこでも”対策をすることが出来ます!

実際の面接や小論文の内容とは?

 実際の推薦入試の面接や小論文の内容について簡単に説明します。

面接の内容

 高専入試の面接試験では普通高校の面接試験よりも、「なぜ普通高校ではなく高専を選ぶのか」、「その学科を選んだ理由」、「その学科でなにを学びたいか」などを中心に質問されることが多いです。高専では、大学と同じように専攻分野を持つことになるため、自分が学ぼうとしている分野の内容について、ある程度自分の言葉で説明できるようにする必要があります。そのために、実際に高専に足を運んでオープンキャンパスや高専祭、体験入学などに参加することをおススメします。また、シラバス(その学科で履修する授業科目の内容が書かれたカリキュラム)に目を通して、自分が学ぼうとしている分野ではどんなことを学ぶのかを知るのもよいです。シラバスは各高専のHPで公開されています!
 余談ですが、私は高専の推薦入試のときに「本校のシラバスはご覧になりましたか?」と質問されて、シラバスが何のことかわからず、「体験入学用に出ていた高専行きの送迎バス」のことかと勘違いしました。話が若干嚙み合わないながらも、それっぽく答えたところ、質問が体験入学についての内容に移り、何とか命拾いしたという苦い思い出があります(笑)

面接で聞かれる王道の質問

・家から面接会場までどうやって来たか

・志望理由

・数学や理科は好きか

・なぜ普通高校や工業高校ではなく高専を選ぶのか

・なぜその学科を選ぶのか

・体験入学やオープンキャンパスには参加したか、参加したならその感想

・高専生活で何かやりたいこと

・中学校時代に頑張ったこと

・将来どんな仕事につきたいか

・最近気になったニュース

”ちょっと難しい質問”への対応

 高専の面接では、中学生には答えるのが難しい質問を1問ほどされることが多いです。例えば「どんな技術に興味がありますか?」や「どんな技術者になりたいですか」などの質問です。
 このような質問にどう答えたらよいか分からないときは、素直に「分かりません。」と言って大丈夫です。もし余裕があれば「本日の面接が終ってから調べたいと思います」や「今後の高専生活でじっくり考えたいと思います」などと意欲的なコメントを添えられるとさらに良いと思います。もちろん、自分の考えを言えるようであれば自信を持って答えましょう。

面接の流れ

 面接時のマナーなどは普通高校の面接と特に変わらないので、中学校の先生にも練習してもらうとよいです。高専は普通高校とは違って、土足の場合が多いため、ボロボロの靴を履いていかないことに気をつけましょう。

入室から退室までの流れ

①ドアを2~3回ノックして「失礼します」という

②「どうぞ」などと声をかけられたらドアを開け「失礼します」といい、ドアを閉める

③お辞儀をして、「受験番号」、「学校名」、「氏名」を言う

④椅子の横に立ち、「お掛けください」などと言われたら「失礼します」と言い、浅めに腰掛ける

⑤自信を持って、明るい表情で質問に答える

⑥「面接は以上です」などと言われたら「ありがとうございました」と言い、お辞儀をしてからドアの方へと向かう

⑦ドアの前でもう一度、お礼とお辞儀をしてからドアをゆっくり閉める

面接のアドバイス

 慣れない面接の場面では緊張してしまいますよね。でも大丈夫!

受験生が緊張していることは、面接官の先生もわかっています。大きな声で明るくハキハキと答えることを意識していれば大丈夫です。また、もし質問が聞き取れないことがあれば「すみません。もう一度お願いします」と言って、もう一度質問してもらうことも可能です。答えるのが難しい質問に対しても、前項のアドバイスを参考にしてみてください。もし上手く答えられなかったとしても、暗い雰囲気になってしまってはダメです。ある程度対策をしていれば面接を不安に思う必要はないので、自信を持って受け答えしてください!

小論文の書き方

 小論文を書く時に「素晴らしい文章を書いて高得点をとろう」と考える方もいるかもしれません。しかし、小論文は減点方式で点数が決まることが多いので、凝った表現をするよりも、いかにミスを減らせるかが重要となります。無理して専門用語を使うのではなく、自然体で分かりやすい文章を書くことを意識しましょう。

そこで、小論文試験において減点を減らすためのポイントを以下にまとめました。

小論文を書く際の最低限のポイント

・テーマに沿って正しく内容が書けているか

・文字数は最低でも規定の8割以上は書く

・主語と述語が対応しているか

・句読点は1マス使う(文頭に句読点がくる際は例外)

・誤字・脱字が無いか

小論文の構成

 小論文の構成としては、序論・本論・結論の三部構成にするとわかりやすいと思います。メインとなる”本論”を書く際には、主張の根拠となる理由をいくつか用意して、説得力のある文章を書くようにしましょう。詳しい書き方については、学校の国語の先生に聞くとよいと思います。

図.小論文の構成

推薦入試で小論文・面接を実施している高専

 学科や推薦の区分によっても異なりますが、実際にどこの高専で面接や小論文試験を実施しているのかについてまとめます。なお、情報が古い場合もございますので、ご自身でも募集要項をよくチェックしてみてください。

面接を実施している高専リスト

北海道:函館高専、苫小牧高専、釧路高専、旭川高専

東北地方:八戸高専、一関高専、仙台高専、秋田高専、鶴岡高専、福島高専

関東地方:茨城高専、小山高専、群馬高専、木更津高専、東京高専、東京都立産業技術高専

中部地方:長岡高専、長野高専、富山高専、石川高専、福井高専、岐阜高専、沼津高専、豊田高専、国際高専

近畿地方:鳥羽商船高専、鈴鹿高専、近大高専、大阪高専、舞鶴高専、神戸高専、奈良高専、和歌山高専

中国地方:米子高専、松江高専、津山高専、広島商船高専、呉高専、徳山高専、宇部高専、大島商船高専

四国地方:神山まるごと高専、阿南高専、香川高専、新居浜高専、弓削商船高専、高知高専

九州地方・沖縄:久留米高専、有明高専、北九州高専、佐世保高専、熊本高専、大分高専、都城高専、鹿児島高専、鹿児島高専、沖縄高専

小論文・作文を実施している高専リスト

北海道・東北地方:函館高専、仙台高専

関東地方:東京都立産業技術高専

中部地方:福井高専

近畿地方:鳥羽商船高専、大阪高専、和歌山高専、

中国・四国地方:津山高専、徳山高専、大島商船高専

九州地方:北九州高専、都城高専

まとめ

 本記事では、高専の推薦入試対策方法について紹介しました。記事の本文で説明した通り、推薦入試をそこまで不安に思う必要はありません。自信を持って試験に臨んでください!

・推薦入試では内申点が配点の半分以上を占めることが多く、面接や小論文ではあまり点数の差がつかない。そのため、推薦入試対策よりも学力入試対策の方を重視した方が良い!

・推薦入試対策を効率よく行いたい人は、ナレッジスターの冬期講習がおすすめです!

・面接は自信を持って明るく、ハキハキと!

・小論文は減点ポイントを減らし、自然体で分かりやすい文章を書くことを意識する


ライター情報

村上紗矢華  @METCON_NO3_2023

[出身高専 学科] 木更津高専 環境都市工学科 卒業

[自己紹介] 現在は東京都立大学に在学中。2023年度キャンパスミスコンのファイナリストでした!好奇心旺盛な性格で、部活動に複数在籍し、ボランティア活動をしていた経験もあります。甘いものに目がない食いしん坊で、最近のマイブームはレトロプリンです♬ 高専・大学の近くで紹介して欲しい美味しいお店などのリクエストがあればInstagramに載っけます!(笑)

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