【2026年度版】高専 vs 工業高校、何が違う?メリット・デメリットを徹底比較!

はじめに

「将来はものづくりやITの仕事がしたいな…」
そう考えたとき、進路の選択肢として挙がってくるのが「高専」と「工業高校」。どちらも専門的な技術を学べる学校ですが、「具体的に何がどう違うの?」と疑問に思っている中学生や保護者の方は多いのではないでしょうか。
名前は似ていますが、この2つの学校は全くの別物です。もし違いをよく知らないまま選んでしまうと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔することになるかもしれません。
 この記事では、高専と工業高校の共通点から決定的な違い、そしてそれぞれのメリット・デメリットまで、最新の情報を交えて徹底的に比較・解説します。

高専と工業高校、似ている点(共通点)は?

違いを説明する前に、まずは両者がなぜ混同されがちなのか、その共通点から見ていきましょう。

  • 専門的な技術を学べる
  • 実験・実習が多い
  • 技術系の就職に強い

このように、実践的な技術教育の場として、産業界を支える人材を育成している点が、両者の大きな共通点と言えるでしょう。

全然違う!高専と工業高校の決定的な違い2つ

共通点以上に、高専と工業高校には知っておくべき決定的な違いが2つあります。

① 修業年数(5年制 と 3年制)

最も分かりやすい違いが、学校に通う年数です。工業高校が3年間で卒業するのに対し、高専は5年間の一貫教育を行います。

② 教育機関としての位置づけ(大学レベル vs 高校レベル)

あまり知られていませんが、教育制度上の「くくり」も全く異なります。工業高校は、普通科高校と同じ「中等教育機関」です。一方、高専は大学や短期大学と同じ**「高等教育機関」**に位置づけられています。

決定的な違いが生む「学び」と「進路」の差

「5年制の大学レベル」である高専と、「3年制の高校レベル」である工業高校。この違いは、具体的に学生生活や卒業後の未来にどのような差を生むのでしょうか?

学びの「深さ」と「高度さ」の違い

高専は5年間かけて専門分野を学ぶため、高学年では大学工学部レベルの非常に高度な内容まで踏み込みます。特に、5年生で行われる「卒業研究」では、学生が研究室に所属し、1~2年間かけて一つのテーマを探求するもので、工業高校では経験できない本格的な研究活動です。

就職・進学といった「卒業後の進路」の違い

就職

就職については、どちらも強いですが、やはり5年間深く学んだ高専卒の方が、大企業への推薦枠が広かったり、初任給などの待遇面で有利だったりする傾向があります。

進学

進学のルートは大きく異なります。工業高校から大学へ進む場合は、他の高校生と同じように大学入学共通テストなどを受けます。一方、高専からの進学は「大学編入」が主流で、試験に合格すると大学の2年次や3年次に編入することができます。

【進路別】高専と工業高校のメリット・デメリット

ここまでの違いを踏まえ、それぞれの学校を選ぶメリットとデメリット(注意点)を整理してみましょう。

工業高校を選ぶメリット

  • 早く社会に出られる:3年間で卒業するため、いち早く就職して社会人として活躍したい人には最適です。
  • 進路変更の柔軟性:大学進学の際に、文系の学部に方向転換することが比較的容易です。

高専を選ぶメリット(と知っておくべき注意点)

  • メリット:高度な専門性と幅広い選択肢。就職でも進学(大学編入)でも、より有利で幅広い選択肢から自分の未来を選べます。
  • 注意点:進級のハードルが工業高校に比べて高いです。赤点が60点未満と厳しく、留年も珍しくありません。また、文系への進路変更は大変です。

結論:結局どっちがおすすめ?

「結局、自分はどちらを選べばいいの?」と迷いますよね。

動画の結論をシンプルにお伝えすると、

「どうしても3年間で早く就職したい」という明確な目標がある人以外は、入学できる学力があるなら高専を目指すのがおすすめ

です。

高専は工業高校よりも入学難易度が高い傾向にありますが、5年間で得られる高度な専門知識と、その先の幅広いキャリアの可能性は、非常に大きな魅力と言えるでしょう。

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まとめ:自分の将来像に合った選択をしよう

高専と工業高校、どちらも素晴らしい専門教育の場ですが、その性質は大きく異なります。

  • 3年間で実践的なスキルを身につけ、早く社会で活躍したいなら工業高校
  • 5年間かけてじっくりと大学レベルの専門性を深め、将来の選択肢を最大限に広げたいなら高専

どちらが良い・悪いではなく、どちらがあなたの思い描く将来像に近いか、という視点で選ぶことが大切です。オープンキャンパスなどに参加して、ぜひ両方の学校の雰囲気を肌で感じてみてください。

【Q&A】高専と工業高校に関するよくある質問

Q1. 高専と工業高校、入学するのはどちらが難しいですか?

A1. 一般的には、高専の方が入学難易度(偏差値)が高い傾向にあります。工業高校は都道府県内に複数校あることが多いですが、高専は各都道府県に1〜2校程度しかないため、より広い地域から学生が集まることも難易度が高い一因です。

Q2. 学校の雰囲気や校則は違いますか?

A2. 大きく異なります。工業高校は「高校」なので、校則も一般的な高校に近いことが多いです。一方、高専は「大学」に近い教育機関なので、校則は比較的自由で、制服がない学校も多く、学生の自主性が重んじられる雰囲気があります。

ライター情報

仙台高専マテリアル環境コースを卒業。
ニックネーム:nao
研究室では化学を専攻。コガネムシの研究をしていました。
趣味は野球観戦。楽天イーグルスを応援している仙台っ子です。

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