『高専に合格する人』の夏休みの過ごし方 

高専受験を目指す中3生の皆さん!『高専に合格できる夏休みの過ごし方』気になりませんか?
この記事では、実際に高専に合格した私が、自分の経験をもとに、おすすめの中3の夏休みの過ごし方をご紹介します!夏休みは高専合格を左右する非常に重要な期間です。夏休み中どのように勉強を進めたらよいか、夏休みにしておくべきことなどを見ていきましょう!

どのように受験勉強の計画を立てたらいい??

高専の学力入試は例年2月中旬に行われ、試験はマークシートで行われます。そのため、高専受験生に与えられた時間は残りおよそ6か月です。6か月の間に、中学1年生〜3年生の一般科目の基礎固め、各教科の演習、過去問を使った演習を行う必要があります。そのうち、基礎固めはなるべく早い段階で仕上げておく必要があります。理想としては、夏休み中の8月の内に5教科を総復習したいですね。勉強の計画は受験日から逆算して立てましょう。まず、夏休み中の勉強のスケジュールの立て方やどのくらい勉強すべきか説明します。

夏休み中の目標・スケジュールを設定する

まず、『夏休み明けの自分がどうなっていたいか』、『ここまではできるようにする』などの目標を定めましょう。勉強時間は、午前・午後・夜の3つに分けて勉強するように、スケジュールを組むのがおススメです。この3分割は大体、食事をとる時間で区切る感じです。食事をとるときに少し長めの休憩をすることで、勉強にメリハリができ、その後の勉強の取り掛かりもしやすいです。

睡眠時間の確保

『記憶の定着は睡眠中』と言われるくらいなので、学生にとって睡眠時間も非常に重要です。
夜から深夜にかけて勉強すると、睡眠時間も減少し、日中に集中することができなくなり、パフォーマンスが低下してしまう恐れもあります。そのため、日中の時間を有効的に活用し、睡眠時間は必ず確保できるようにしましょう!
人間にも、頭の中で整理できる量には限りがあるので、なるべく詰め込み学習にならないように意識することが大切です。

やることリストや苦手リストを作る

『今の自分はなんの分野が苦手なのか』、『夏休み明けまでには完璧にしたいこと』をリスト化するとよいです。その日にやったことや、苦手分野を克服した際にチェックを入れると、自分がどのくらい勉強したかを確かめることができるので、夏休み明けには達成感を感じ、今後の受験勉強のモチベーションにも繋がります。

1日の勉強時間の目安について

受験生の皆さんは平日は3時間休日は6時間以上勉強してほしいところです。高専入試は2月の半ばに実施され、普通高校より入試日が早いです。そのため、高専受験生は早い段階で3年間の授業内容を仕上げる必要があります。(詳しくはこの記事の後半で解説します!)
3年生の夏休み中は、部活動も引退している人がほとんどだと思うので、8時間以上は勉強するのが望ましいです。

受験生時の一日のスケジュールを紹介

私の場合、1日の間で全ての教科を勉強していました。個人の好みによりますが、例えば、『理数科目の日と文系科目の日に分けて勉強する』などもいいかもしれません。ただ、数学は毎日勉強すべきですね。

数学は、入試で傾斜配点を設けている高専もあり、かなり差が開きやすい科目だからです。逆を言えば、数学でまわりと差をつけることもできるので、毎日勉強するようにしましょう。
また、『寝る前に暗記科目を勉強し、朝に昨晩の内容を再度復習する』のを繰り返すと記憶の定着が早まるので、おススメします!

一日のスケジュール

夏休み中に力を入れておくべき教科とは?

高専入試では、中3の1月〜2月に学校で勉強する内容が重点的に出題され、その割合は、30点から50点にもおよびます。そのため、学校の授業をただ待っていては、高専入試に間に合いません。高専入試を突破するためには、早い段階で、とにかく前倒しで勉強しておく必要があります。点数が1.5〜2.0倍にもなる傾斜配点を設けている高専もあるため、傾斜配点がある科目は、ほかの科目よりも特に力を入れて取り組むようにしましょう!

中学1年から3年生までの全範囲内容を終わらせる!

夏休み中には、中3で学習する全ての内容を予習し終えることをおススメしますが、同時並行で1年生〜2年生までの内容もバッチリ仕上げる必要があります。過去の内容の復習にまとまった時間を確保できるのは夏休みぐらいです。
ただ、この夏休みは、基礎問題から応用問題すべてを解けるようにするのではなく、あくまで基礎を完璧にする期間と考えてください。応用はあくまで『基礎と基礎の掛け合わせ』でできており、基礎さえしっかりできていれば応用に発展させることは難しくありません。

夏休みは、とにかく基礎の土台作りをする時間です。

また、3年生の予習は、教科書や参考書の内容をざっと1周解いてみて、はじめは80%ほど理解していれば十分です。一度で理解することは厳しいので、間違えた問題は復習を繰り返し、時間をかけて90%、100%の理解度に仕上げていきましょう!!
私の場合、間違えた問題にチェックを入れたり、マークをつけたりして記憶に残りやすいようにしていました。

科目の優先順位の立て方

高専入試では、数学が一番の肝となりますが、英語も重要です。まずは、数学と英語を優先的に進めましょう。数学や英語は、日々の積み重ねが非常に重要です。 取り掛かるスタートが遅いと、あとからリカバリーできなくなってしまうので、常に余裕を持って取り組みましょう。英語の場合、『英単語や英文法をどれだけ知っているか』が、周りと差をつけるカギとなります。

夏休み中に高専入試の過去問は解くべき?

夏休み中にある程度勉強が進んでいくと、実際の入試の問題を解いてみたくなると思います。

しかし、ナレッジスターとしては夏休みの段階で過去問を解くことはおすすめしません。

過去問を早い段階で解いてしまうと、試験までに何度も同じ過去問を解くことになり、答えを覚えてしまうことがあります。これは理解していると錯覚する原因になり、実際にはあまり身についていないことがあります。過去問は3周も解けば大体大丈夫です。(しかも、全て解き直すのではなく、間違った問題だけで十分です。)早く解き始めるよりも、適切なタイミングで過去問に取り組むことが重要です。

高専入試で大切なのは、初見の問題でも解ける対応力です。それは、同じ問題を何度も解くことでは、身につきません。初見の問題も解ける対応力を身につけるためにも、違う問題集などで、解き方が分からない部分を無くしていくことが重要になります。

勉強中の思わぬ落とし穴??

皆さんに注意してほしいのが、間違った問題の復習の仕方です。
間違った際に、解説をなんとなくみて理解した気になってはいませんか??

その状態での勉強には、なんの意味もありません。間違えた際には、『なぜ』、『どこで』間違えたのかをしっかり考え復習するようにしましょう。そして間違えた問題は、次に何も見ないで解けるようになるまで続けて復習するとよいです。自分で間違いを分析し、理解し、改善することで、より深い知識とスキルを身につけることができます。

夏期講習の紹介

ナレッジスターでは、夏休み中にオンライン夏期講習を開催しています。
夏期講習では、数学、理科、英語、国語、社会の中学3年生の内容を全網羅した、高専入試に最適な効率の良いカリキュラムで、受験対策をすることができます。ナレッジスター独自の映像授業・テキストで、受験に必要な基礎力を短期間で身に付けることができます。
また、分からないことは高専のプロに直接質問ができるのも魅力なポイントです!

興味のある方は一度、夏期講習の詳細をぜひご覧ください

模試を受験してみる

夏休み中にしてきた勉強の成果や、自分の現在の理解度を測るためにも、外部の模試を受けてみるのもいいでしょう。模試は多くの受験生が受験するため、本番同様の雰囲気で試験を受けることができます。受験の雰囲気に慣れることは非常に大事なので、模試は積極的に受けることをおすすめします。
ただし、外部の模試は、公立高校・私立高校の入試問題に似た試験問題になることが多く、高専入試のような問題が出題されない場合もあります。解答用紙もマークシートではなく、記述式がほとんどです。

高専模試とは?

そんな高専受験生特有の問題を解決するべく、ナレッジスターでは、9月から高専入試に特化した模試を開催しています!なんと実際の高専を会場にして、模試を行うこともあります。
高専入試に似た本格的な問題であるため、受験生はぜひ受けることをおすすめします!
また、ナレッジスターの高専模試は、模試の問題の解説動画や、各教科別の点数分布など、自己分析に繋がるフィードバックも充実しているため、今後の受験勉強に役立つこと間違いなしです。

高専入試について気になる方は、ぜひ紹介動画をご覧ください!


勉強と休憩のバランスの取り方

毎日勉強していると、いつもより勉強に集中できないときや、10分のつもりの休憩が1時間になってしまったことなどはないでしょうか。ここでは、勉強と休憩のバランスの取り方や、集中が長続きするためのコツなどを紹介します!

勉強に集中できないときの切り替え方

①勉強場所を変えてみる

私の場合、普段は自分の部屋で勉強していました。自分の部屋には、ベッドやゲーム機などの誘惑がたくさんあり、気づいたらベッドに横になっていたことが何回もありました…。
そのため、私は勉強する場所を家のリビングにしたり、図書館に変えたりなど、なるべくいつもと違う場所で勉強するようにしていました。

②仮眠をとる

集中力が続かないときは、一度大人しく、15~20分程度の仮眠をとるといいです。
仮眠をとることで、疲れが緩和し、その後の勉強に集中して取り組めます!
ベッドで寝てしまうと、意図せず数時間寝てしまうこともあると思うので、椅子に座ったまま勉強机の上で仮眠をとるのを推奨します!

ときには息抜きを!

夏休み中、毎日勉強だけをするのはキツいですよね。私も悩まされていたので、痛いほどよくわかります。
ですので、ときには遊んだり、息抜きしたりする時間をつくることも、とっても大事です!
趣味の時間と、勉強する時間の切り替えをうまくすることができれば、受験を乗り切るためのモチベーション維持に繋がります!息抜きと勉強のメリハリを意識して頑張りましょう!!

オープンキャンパスに参加する

全国の高専では、夏休み前や夏休み中などに、オープンキャンパスを開催します。
特に中学3年生の受験生は必ず参加しましょう。
オープンキャンパスでは、高専の先生の模擬授業や模擬実験、高専の先輩の話、学校説明など、普段聞けない話を沢山聞くことができ、学校の雰囲気などを実感することができます。入試に関するアドバイスを聞くこともできるので、とてもよい経験になります。
気になることは恥ずかしがらず、先生や先輩に沢山質問してください!先生や先輩は、きっと快く受け答えしてくれますよ!
また、オープンキャンパスでは募集要項や過去問なども貰えるので自分で忘れずにチェックしてみてください!

夏休みの過ごし方のよくある質問

Q1.夏休み中の受験勉強はどのように進めたらいい?

A.夏休み中に、中学1〜3年生の内容を一通り終わらせましょう。また、無理して応用問題を解く必要はなく、まずは基礎から完璧にすることを目標にしましょう。夏休み明けは、入試に向けた応用演習に力を入れたいので、夏休み中は基礎の土台作りの時間と考えてください。

Q2.夏休み中は何時間勉強したらいい?

A.夏休み中は8時間以上は勉強し、受験対策をすると良いです。
高専入試は普通高校の入試日より早いので、なるべく早く受験勉強を仕上げる必要があります。

Q3.夏休み中に力を入れるべき科目は?

A.数学と英語です。高専入試では、数学が肝となるので、重点的に数学に力を入れて取り組みましょう。また、英語は英単語や英文法など日々の積み重ねが大事になります。毎日コツコツ勉強して基礎を固めていってください!

Q4.勉強に集中できないときの解決策は?

A.勉強に集中できないときは、仮眠をとったり、勉強場所を変えたりするのが効果的です!!雰囲気が変わるとリフレッシュでき、集中して取り組めますよ!

Q5.夏休み中も遊びたいです…

A.夏休み中は勉強だけをする必要はないです。
勉強と自由な時間にメリハリをつけて、後悔のないように夏休みを過ごしてください。 
メリハリを付けることで、モチベーションを保ったまま受験勉強に取り組めます。
ただし、堕落した生活をするのだけは避けましょう。

まとめ

この記事では、『高専に合格する人』の夏休みの過ごし方について解説しました。

  • 夏休み中は、徹底的に中学1〜3年生までの基礎を身に着ける。
  • 5教科のなかで、数学、英語を優先的に勉強し、夏休み中に3年生の内容は全て予習し終える。
  • なんとなく復習するのではなく、なぜ間違ったか、どこで間違えたかを考えて復習する。
  • 勉強と休憩・息抜きは、必ずメリハリをつける。
  • オープンキャンパスに参加し、模擬授業や模擬実験を受講してみる。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!
高専受験生として、充実した夏休みにしてくださいね。

高専で皆さんのことを待っています!

ライター情報

仙台高専マテリアル環境コースに在学。
ニックネーム:nao
研究室では化学を専攻。コガネムシの研究をしています。
趣味は野球観戦。楽天イーグルスを応援している仙台っ子です。

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