高専の化学系の学科では何を学ぶの??学科紹介【化学編】

中学校理科と高専で学ぶ化学の違いとは??

高専を目指す受験生や保護者の方からよく聞かれるのが、
「中学校の理科と高専の化学って、そんなに違うんですか?」という質問です。

結論から言うと、かなり違います
中学校理科の化学は、「現象を知る」「決まりを覚える」ことが中心でした。
たとえば、

  • 酸性とアルカリ性の違い
  • 化学変化が起こると物質が変わる
  • 化学反応式の書き方

といった、“入口”の部分を学んでいます。

一方、高専の化学は
「なぜそうなるのか」
「分子や電子のレベルでは何が起きているのか」
理論と実験の両方から深く掘り下げる学問です。

計算量も増え、数式やグラフも頻繁に出てきますが、その分「理解できたときの面白さ」は段違いです!

化学系の学科ではどんなことを学ぶ?? 

化学系学科と一口に言っても、学ぶ内容は非常に幅広いです。
大きく分けると、座学(講義)と実験の2本柱で進んでいきます。

座学(講義)編

座学では、化学の基礎から応用までを体系的に学びます。
具体的には、

  • 物質の構造
  • 化学反応の仕組み
  • エネルギーの変化
  • 物質の性質の予測

など、「化学を道具として使うための考え方」を身につけていきます。

高校化学よりも専門的で、大学レベルの内容を含む授業も少なくありませんが、
その分、将来の研究や仕事につながる土台がしっかり作られます。

実験編

高専の化学で特徴的なのが、実験の多さです。
ほぼ毎週のように実験があり、

  • 試薬を自分で調製する
  • 装置を組み立てる
  • 結果を数値として解析する
  • 実際に化学反応させる

といった実践的な内容を経験します。

単に「実験して終わり」ではなく、考察・レポートまで含めて一つの授業です。
毎週の実験でレポートがあるためかなりハードではありますが、ここで鍛えられる力は、後々かなり役立ちます。

面白かった授業3選!

ここからは、在学中に特に「面白い!」と感じた化学系授業を紹介します。

有機化学

有機化学は、炭素を中心とした化合物を扱う分野です。
医薬品、プラスチック、香料、洗剤など、身の回りの多くの物質が有機化合物です。
最初は構造式の多さに圧倒されますが、
「この形だから、こう反応する」 というルールが分かってくると、一気に面白くなります。
パズルのように反応を考える感覚があり、化学が“暗記科目ではない”ことを実感できる授業でした。

生化学

生化学は、生物の体内で起こる化学反応を扱う分野です。
酵素、タンパク質、DNA、代謝などがテーマになります。
「人間の体の中で、こんな精密な反応が起きているのか」と驚かされる内容ばかりで、
医療・食品・バイオ系に興味がある人には特に刺さります。
化学と生物がつながる瞬間を感じられる、非常に魅力的な授業です。

無機化学

無機化学は、金属や無機化合物を中心に学ぶ分野です。
元素周期表をベースに、物質の性質や反応を整理していきます。
一見地味に思われがちですが、 「元素の並びには意味がある」、 「性質は規則的に変化している」
と気づいたとき、化学の美しさを感じられます。
材料系やエネルギー分野につながる重要な授業です。

難しかった授業3選!

面白い一方で、「正直きつかった…」と感じた授業もあります。

化学工学

化学工学は、化学反応を工業的にどう扱うかを学ぶ分野です。
装置設計、流体、熱、物質移動など、物理や数学の要素が一気に増えます。
「化学なのに計算ばかり」という印象を受ける人も多く、 ここで苦戦する学生は少なくありません。基本的に計算が多いので楽しいと感じる人が少ないかもしれません。

ただし、実社会とのつながりが最も強い分野でもあります。

量子化学

量子化学は、電子の振る舞いを扱う超理論分野です。
数式が多く、抽象的で、最初は意味が分からないことも多いです。
それでも、 「なぜこの結合ができるのか」、 「なぜこの色を吸収するのか」 を根本から説明できるのが量子化学です。
理解できたときの達成感は大きいですが、難易度はかなり高めです。
特にシュレーディンガー方程式は難しかったですね。。。

分析化学

分析化学は、物質を正確に測る・見分けるための学問です。
緩衝液、酸化還元反応、中和滴定、錯体、クロマトグラフィー、分光法などが登場します。
操作は地味ですが、精密さが求められ、 ちょっとしたミスが結果に大きく影響します。
酸に塩基をどのくらい加えたら中和するか、錯体についての内容はとても難しく苦戦しました。

「丁寧さ」と「理論理解」の両方が必要な、かなりクセの強い授業でした。

学んだことはなにに活かされる??

高専で学ぶ化学は、将来さまざまな形で活かされます。まずは、卒業研究です。
在学中に学んだことを存分に生かしてください!
進学する人にとっては、大学・大学院での研究の基礎になりますし、
就職する人にとっては、

  • 材料開発
  • 品質管理
  • 分析・評価
  • 製造プロセス

など、実務に直結します。

特に高専で身につく
「実験を計画し、結果を考察する力」、 「理論と現象を結びつけて考える力」 は、化学分野以外でも強みになります。

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まとめ

高専の化学は、決して簡単ではありません。
 しかし、その分「分かったときの面白さ」「世界が広がる感覚」は格別です。
受験生の方には、「理科が好き」「なぜ?を考えるのが楽しい」 という気持ちがあれば、ぜひ挑戦してほしい分野です。
保護者の方には、 高専の化学教育が実践力と専門性を両立した学びであることが伝われば嬉しいです。
そして低学年の在校生には、 「今やっている勉強は、ちゃんと面白い世界につながっている」ということを、少しでも感じてもらえたらと思います。

ライター情報

仙台高専マテリアル環境コースに卒業。
ニックネーム:nao
研究室では化学を専攻。コガネムシの研究をしています。
趣味は野球観戦。
楽天イーグルスを応援している仙台っ子です。

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