私立・公立・国立の高校の違い

国立、公立、私立高校の違いとメリットデメリット

国立、公立、私立…高校にもいろいろな形がありますよね。

実際、どの高校のどこが違うのか。なかなか、わかりにくい、ましてや、高専なんて、国立もあるし、公立も、私立もあるじゃん❗️さらに、自分がどこに行くべきかもわからない❗️そんな叫びが聞こえてきます。

今日はその、国立、公立、私立の高校の違いを簡単に紹介していきますね。

さらに、それぞれのメリット、デメリットをお伝えしていきます。

多様な高校の形

選択肢が広がる高校時代

小学校、中学校では、多くの生徒が地域の学区内の学校に行く人が多いと思います。しかし、中学を卒業し、高校になると、いろんな選択肢が広がりますよね。県内でもいいですし、県外に行く生徒もいたり、選択肢は多岐にわたります。また、学びたいことに集中したい、もっといろんな世界を見てみたい、さまざまだと思います。そんななか、まず気になるのが、その高校が国立なのか、公立なのか、私立なのかという点です。

国立、公立、私立の違い

それでは、国立、公立、私立に分けられている仕組みを理解していきましょう。

国立の高校は、国立大学付属の研究校です。そのため、大学で行われている研究や実験に協力するという目的があることから、国立高校では個性のある教育が実践されています。設置されている県は限られているため、あまり馴染みがないかもしれません。

公立の高校都立や県立などの地方公共団体が設置している高校です。また、原則として都内・県内の学生が入学する仕組みを持っているのが特徴です。

私立の高校は、学校法人が設置していることから、費用が高く設定されています。法人ごとに教育方針違い、特色も様々で学校ごとに色が大きく違うなのが特徴です。

以上のような違いから、その高校でできることや、学べることが大きく変わってきます。

ではそれらを踏まえ、相対的に見た国立高校、公立高校、私立高校のメリットデメリットを紹介していきます。

国立高校

国立高校は、国立大学附属の研究校です。そのため、多くの高校の名前は〇〇大学附属高校という名前となっています。有名な高校で言うと、お茶の水女子大学附属高校が挙げられます。

それでは、国立高校のメリットデメリットを見ていきます。

メリット

  • 先生が自身の研究を持っていることが多く、研究に比較的低学年から触れることができる
  • 私立の高校より学費が安い
  • 学校行事が豊富
  • 大学附属の高校であれば、大学入試に有利(多くの入学生を出している実績が多い場合があるため)
  • 地元の中学校だけでなく、県外からくる生徒もおり、いろんな生徒に出会える
  • 校風は伸び伸びしてるところが多い

デメリット

  • 公立高校より学費は安価ではない
  • 入試のハードルが高い
  • 設備は私立高校からすれば比較的簡素

また、国立高校の特徴としては、受験時の入試問題は全ての学校で異なっています。

公立高校

公立高校は、都立や県立などの地方公共団体が設置している高校です。地域に根付いた高校で、公立の中にも都立、県立、市立などがあります。おそらく皆さんの地域にも、昔からある公立高校があるかもしれません。

それでは、公立高校のメリットデメリットを見ていきましょう。

メリット

  • 学費が3つの高校の中で1番安い
  • これまでの知り合いが多いので安心できる
  • 実家から通うことができることが多い
  • 校風はさまざまで、高校や地域によって違う

デメリット

  • 入試に学区が関係すると学区外の学生は入試資格がないことがある
  • さまざまな特徴があるので、調べるのが大変である

一般的に入試問題は、都道府県単位で共通問題が使われているようです。しかし、最近では、絶対評価の問題もあって内申点の配分を変えたり、学校単位で独自の問題を課す高校が出てきているようです。

私立高校

私立高校は、多くは学校法人が設置しています。また、創設者などの思いや思想などがその学校の大切にしていることとして重視されています。そのため、それに沿ったカリキュラムや行事が行われています。

最後に私立高校のメリットデメリットです。

メリット

  • 自分にあった授業などがあれば、それをすぐ受けることができる
  • 施設や、設備が充実している
  • 校舎が綺麗なことが多い

デメリット

  • 学費がどの高校より高額である
  • 学校の文化が合わなければ辛いことがある

また、私立高校の特徴としては、創設者の精神がしっかり浸透しているため、学校ごとの校風の違いがはっきりしています。さらに、留学や大学進学を重視した学校によって特徴ある教育を行なっています。また、宗教系の高校も私立の場合が多いです。

また、国立高校と一緒で、受験時の入試問題は全ての学校で異なっています。

高専は高校?

これまで、国立、公立、私立の高校について紹介してきましたが、高専はどの高校に分類されるのでしょうか。

答えは、これらの分類には入らない です。高専は、高校ではなく、高等専門学校に分類され、また高校とは違ったカリキュラムになります。

そのため、高専は高校と一緒にはできないのが答えです。

国立、公立、私立の高校と高専の違いは?

中学校等を卒業した人が通うという点、学校教育法上同じ学校と位置付けられている点では、高専も似ている点ではあります。一方で、高等学校は学校教育法上「高度な普通教育及び専門教育」を行うとされる一方で、高等専門学校は「職業に必要な能力を育成」とされていて、職業教育が重視されています。

このように、「実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関」とされています。

大きく違う点も先ほども言ったように、5年一貫教育となっており、一般科目も学びながら専門的な知識や技術を身に付けることができる。

一般の高校生が大学に入ってから専門を学ぶのに対して、入学直後から専門科目を配置している点も大きく違います。

大学受験を経ずに、専門分野を学べるシステムになっているので、極めたい専門が決まっている子に対してはとても嬉しいでしょう。

創設されたのは高度経済成長期の1962(昭和37)年で、経済成長が著しいなか、技術系人材を早く社会に送り出したいという社会的要請もあり現在の高専ができました。

国立、公立、市立の高校と比べての高専のメリットも紹介していましょう。

メリット

  • 低学年から専門を実践的に学ぶことができる
  • 20歳で就職となり、高い専門知識を持っている人材として、企業からは人気
  • 新しい技術や研究に早い段階から触れられる

デメリット

  • 専門が合わなかった場合が辛い
  • 専門性を極めすぎることもあり、視野が狭くなりがち

高専の入試問題に関しては、高専を管理運営している、独立行政法人国立高等専門学校機構が作成した全ての高専で同じ問題となっています。入試の配点システムなどは高専によって違いますので気になる高専がある場合は調べてみましょう。

また大きな特徴の一つとして、制服がないことも高専によってはあります。高校は通常であれば、制服があるイメージですので、そこも大きな違いでしょう。

高校の選び方

これまでさまざまな高校の選び方について紹介してきましたが、実際どう高校を探していけばいいのでしょうか。ここではおすすめの高校の選び方を私なりに考えた方法を紹介していきます。

自分の分析をする

分析❓何すればいいの❓と思ったそこのあなた、至ってシンプルです。生まれてから、今までの自分を振り返ってみてください。「この時こんなこと思ったな〜」や、「この時の考えが今の自分に繋がっているな」という点を、0歳の頃から振り返ります。そこから、自分はこの時、こんなことを考えているんだな、や、意外に自分はこんな面があるんだなというのが見えてきます。この振り返りをすることで、自分がどんな人間なのか、どんな価値観を持っているのかが見えてきます。

数年後どうなりたいかを考える

その次は、少し未来を考えてみましょう。3年後もしくは、5年後どんな学生になっていたいですか❓これは数年後に変わることはあると思いますが、全然大丈夫です。今の気持ちに素直に、「3年後、高校生の時は野球を頑張って甲子園に行きたいな」とか、「勉強を頑張っていい大学に行きたいな」さらには、「かっこいい人と付き合っていたいな」とか。なんでもいいです、高校生活のイメージを膨らましてみましょう。

そうすることで、高校のイメージが固まることで、「ここは自分に合っていないかも」とか、「ここは自分に合ったそうだな」というのが、感覚的にわかってきます。

今できることを考える

これは、高校からさらに、未来に向けても一緒です。人生は皆さんが今頑張っている数学みたいなもので、何かと何かを足し合わせ、かけて、割って、引いていくことで今の自分になっていると思います。

数年後どうなりたいかを決めたあなたは、次にその答えとしておいているところにたどり着くためには、何を足して行って、かけて、割って、引いていきますか❓何が足りないのか、考えていきながら、今できることを考えていきましょう。

例えば、目標の行きたい高校が見えて来たけど、数学の点が足りないなという場合は明日から数学の点が上がるように頑張っていきましょう。こうして小さな目標を持つことで、中学校背生活もさらに充実してきますよ。

少し先の未来を考えて高校を選ぼう

今回は国立、公立、私立の高校のメリットデメリットついて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

私自身、国立のあたる高専に進学し、その後大学院で国立の大学に行きました。やはり、国立は研究などでも支援の幅が広く、また社会における信頼性の面でも良いので、学生としてあまり困ったことはありません。

入試などのハードルはやはり、公立などと比べて高いかもしれませんが、入ってからは多くの恩恵を受けられるのは国立系の高校なのではないかと思います。それでは、今回の記事のまとめです。

  • 国立、公立、私立の大きな違いはどの人が学校を立ち上げ、管理しているか
  • 国立の高校は、のびのびのした校風で比較的低学年から研究などに触れられる機会が多い一方で、入試のハードルが高い場合もあり、なじみがあまりない
  • 公立の高校は、高校によってさまざまな校風で勉強でき学費も1番安い一方で、学区外だと入試資格がもらえない場合がある
  • 私立の高校は、建学者の思想が強くでており、施設も充実している一方で、学費が高く文化が合わない場合もある

高校から、選択肢も広がり、知らないこともたくさん出てくるかもしれません。意思決定が難しい場面に直面することもあるでしょう。そんな時は、まず、学校のことを知り、自分がどんなふうにありたいのか、自己分析をしてみることも大切です。そうすることで、自分に納得の行く決断ができると思います。ぜひ、自分について知ることも今回の記事をきっかけにやって見てください。

また、メリットデメリットについても、この記事が全てではないです。いろんなタイプの高校に行った先輩の話を聞いてみたり、ぜひ周りの人の感想も聞いてみてくださいね。

「高専が気になってきた」という方も、「もうちょっと高専について知りたいな」というかたも、ナレッジスターのブログでは高専に特化した情報をお届けしていきます。今後も、高専を目指す人を応援するためにも、有益な記事を紹介していきます。

また、無料勉強相談も行っています。高専に向けての勉強で悩みや相談があればお気軽のご相談ください。無料勉強相談は下記ページからお待ちしております。

ぜひ、今後ともこちらのブログをチェックしてみてくださいね。

今回は呉高専環境都市工学科、専攻科卒、下岡優希が担当しました。