
高専入試直前期にまず知っておきたいこと
高専の学力入試は、例年2月中旬ごろに実施されます。推薦入試が終わり、冬休みや年末年始が過ぎると、本番までは本当にあっという間です。「あと100日ある」と思っていたのが、「気づいたら70日、50日…」と一気に減っていきます。
このタイミングでまず知っておいてほしいのは、「今までと同じ勉強法を、そのまま時間だけ増やしても、点数は伸びにくい」ということです。中学校の定期テストは、授業で習った内容をおさらいするテストなので、ワークを繰り返し解くだけでも点数が取れることがあります。
一方で、高専学力入試は
- 中1〜中3の範囲から幅広く出題される
- 初めて見る問題を、自分で考えて解く力を問われる
- 特に数学・理科で応用問題が多い
という特徴があります。
そのため、「ワークを全部3周したから安心」という勉強では、なかなか合格点に届きません。ここからの直前期では、「どの単元を、どんな形式の問題で、どの順番でやるか」という“質”の部分を見直すことが、とても大切になります。
データで分かる!合格者と不合格者の勉強時間
冬の平均勉強時間の違い
高専模試の受験生データをもとに、合格者と不合格者の平均勉強時間を月ごとに集計したところ、意外な結果が見えてきました。
11月時点での1日あたりの平均勉強時間は
- 合格者:3.4時間
- 不合格者:4.0時間
という結果でした。
すでにこの時点で、不合格だった受験生の方が長く勉強していたことが分かります。さらに12月・1月と直前期になるにつれて、合格者・不合格者ともに勉強時間は増えていきますが、どの月でも「不合格者の方が勉強時間が長い」という傾向は変わりませんでした。中には、1日5時間以上勉強していたのに、残念ながら不合格だった受験生も多くいたというデータです。
「たくさん勉強したのに落ちる」理由
「こんなに頑張っていたのに、どうして落ちてしまったのか…」という声は、毎年たくさん聞こえてきます。データから分かるのは、「勉強時間の長さ」と「合格」のあいだには、思っているほど強い相関がないということです。
不合格になってしまった受験生は、模試や過去問を解きっぱなしにしてしまったり、苦手単元よりも、解きやすい問題ばかりを選んでしまったりするといった共通点が見られます。
一方で、合格した受験生は、同じ3〜4時間の中でも模試や過去問から弱点単元をはっきりさせることや、頻出単元×入試形式に合わせた演習を優先にすることができています。
つまり、同じ「4時間」でも、中身によって結果が大きく変わってくるということです。
高専入試で必要な「勉強の質」とは?
高専模試・過去問で現状を数値化する
勉強の質を上げるためには、まず「自分の今の立ち位置」を客観的に知ることが欠かせません。そのために便利なのが、高専模試と高専入試の過去問です。
模試や過去問を解いたら、
- 科目ごとの得点
- 単元ごとの正答率(どの分野で落としているか)
- ミスの原因(知識不足/読み違い/計算ミス)
この点を整理してみましょう。
こうして整理していくと、「数学の関数と図形が弱い」「理科の計算問題で点を落としている」など、優先して対策すべき場所がはっきりします。この“弱点の見える化”をせずに、ただ全体をぐるぐる勉強しても、同じところでつまずき続けてしまいます。
過去問に本格的に取り組む前に、一度目を通しておくとイメージがつかみやすいです。
中学校の定期テスト勉強との決定的な違い
中学校の定期テストは、授業で習った範囲が中心なので、ワークやノートを3周、4周と繰り返せば、高得点を狙いやすいテストです。「知っているかどうか」を確かめる問題が多いからです。
しかし高専学力入試は、範囲が広く、すべてを完璧に暗記するのは現実的ではありません。また、初めて見る問題を、その場で考えて解く力が問われるため、慣れが必要となります。
そのため、これからの勉強では
- 「知っているか」だけでなく「使いこなせるか」を意識した問題演習
- 入試と同じ形式の問題で、時間配分まで含めて練習すること
- 解けなかった問題の“解き直し”を通して、考え方を自分のものにすること
が重要になります。
この「定期テスト勉強との違い」を意識できるかどうかが、勉強の質を大きく左右します。

今から高専入試までの勉強スケジュール
入試直前の優先順位
入試直前は、「土台づくり」と「入試形式に慣れること」を同時に進める時期です。
具体的には、次の3つを意識しましょう。
1つ目は、数学・理科の頻出単元の整理です。関数、図形、文章題、理科の計算問題など、得点差がつきやすい分野を中心に、標準〜やや難レベルの問題を解きます。
2つ目は、高専入試と同じ形式の問題に触れることです。過去問や高専模試の問題を使い、本番と同じマークシート形式・制限時間で解いてみると、時間配分の感覚がつかめてきます。最初は時間無制限でじっくり解き、慣れてきたら本番と同じ時間でチャレンジしてみましょう。
3つ目は、「解きっぱなしにしない」ことです。間違えた問題は必ず解き直しをして、ノートに「なぜ間違えたのか」「次に同じタイプが出たらどう解くか」をメモしておきましょう。
入試1か月前〜本番直前の勉強メニュー
入試1か月前(おおよそ1月〜本番)は、「点数に直結する勉強」にしぼることが大切です。
まず、過去問や模試を使った“本番再現”を増やします。本番と同じ時間を測って解き、その後でしっかり解き直しをします。この時期は、細かい知識のインプットよりも、「時間内にどこまで取りきるか」「どの問題を後回しにするか」といった戦略面の練習が大切です。
次に、ミスのパターンに応じて対策を変えましょう。計算ミスが多い人は、途中式の書き方や見直しのルールを決め、読み間違いが多い人は、問題文に線を引きながら読むことを意識しましょう。知識不足が原因なら、その単元だけをまとめて復習する時間を確保することが重要です。
こうした“ミス別の対策”を意識すると、同じ勉強時間でも得点の伸び方が変わります。
そして何より、体調管理と生活リズムも入試対策の一部です。本番と同じ時間帯に一番頭が働くように、睡眠時間や起きる時間を少しずつ合わせていきましょう。
勉強習慣別の対策とサポート活用法
勉強しているのに伸びない人へ
「毎日3〜4時間は勉強しているのに、模試や過去問の点数が伸びない…」という人は、すでに“量”は足りていることが多いです。この場合に必要なのは、“量を増やすこと”ではなく“方向を変えること”です。
まず、高専模試や過去問の結果をもとに、「今の勉強が高専入試にフィットしているか」をチェックしましょう。合格者よりも長く勉強していても点数が伸びない場合、やっている内容や優先順位が入試の出題傾向とズレている可能性が高いです。
こうした軌道修正は、自己流だけで行うのが難しいこともあります。高専入試に詳しい塾や講座を利用して、「どの単元から、どんな教材で、どのような順番で進めるか」を一緒に決めてもらうのも、一つの選択肢です。
方向さえ合えば、これまで積み上げてきた勉強時間が一気に活きてきます。「勉強しているのに伸びない」という人ほど、早めに方向性のチェックをしておくことをおすすめします。
まだ勉強習慣がない人が取るべき一手
一方で、「まだ本格的に勉強を始められていない…」という人もいると思います。
この場合は、
- 勉強の“習慣”をつくること
- 高専入試に合った“やり方”を身につけること
この2つを短期間で整えなければいけません。
残り時間を考えると、自分ひとりでゼロからこれをやり切るのは、かなり大変です。そういうときは、時間割や宿題が決まっている講座・冬期講習などを活用して、“強制的に勉強する時間”をつくってしまうのも有効です。
ナレッジスターでも、高専入試に特化した冬期講習や高専入試対策コースを用意しています。「どの講座が自分に合うか分からない」という場合は、無料勉強相談で状況を話してみると、今の自分にあった勉強プランを一緒に考えてもらえます。
無料勉強相談って??
「高専に行ってみたいけど、勉強についていけるか心配…」、「受験対策は何から始めればいいの?」と不安に感じている方もいるかもしれません。そんな方のために、高専入試に特化した学習塾・ナレッジスターでは無料の勉強相談を実施しています。高専受験のプロである講師陣が、一人ひとりの状況に合わせてアドバイスしますので、安心してご相談ください。あなたもナレッジスターと一緒に、高専合格への一歩を踏み出してみませんか?きっと夢への道筋が見えてくるはずです!
まとめ:質×量で高専入試を乗り切ろう
高専入試の合否を分けるのは、「勉強時間の長さ」だけではありません。実際のデータでも、複数の月で不合格者の方が合格者より長く勉強していたという結果が出ています。
これからの直前期で意識してほしいのは、
- 高専模試や過去問で、自分の立ち位置と弱点を数値化すること
- 定期テスト勉強との違いを理解し、入試形式に合わせた演習をすること
- 解きっぱなしにせず、「原因分析→解き直し」までをセットにすること
です。
そのうえで、自分に合ったサポートや講座も上手に使いながら、「質×量」の両方を整えていきましょう。高専入試は、正しい方向に努力した人から順番に、合格に近づいていく入試です。
今日からの1時間をどう使うかが、数十日後の結果を変えます。一緒に、最後まで走り切りましょう。
高専入試直前期に関するよくある質問
Q1. 中3の冬から高専対策しても高専入試に間に合いますか?
A. 完全にゼロからだと厳しい面もありますが、「現状把握→優先順位づけ→本番形式での演習」というステップを踏めば、直前期でも十分に伸ばせる余地があります。まずは高専模試や過去問で現在地を測り、「どの科目のどの単元を優先するか」を決めましょう。
Q2. 過去問はいつから何年分解けばいい?
A. 目安としては、入試2か月前ごろから本格的に過去問に取り組み始め、3〜5年分を目標に解いていくのがおすすめです。最初は時間無制限で構いませんので、「出題範囲」「問題のクセ」「時間配分の感覚」をつかみます。そのあと、本番と同じ制限時間で解き直しをし、ミスの原因を分析していきましょう。
Q3. 他の志望校との両立はどう考える?
A. 公立高校など、他の志望校との併願を考えている受験生も多いと思います。その場合は、
- 共通する範囲(英語・国語・社会など)
- 高専特有の対策が必要な範囲(数学・理科の応用問題など)
に分けて考えると整理しやすいです。週のうち「高専対策の日」を決めて、数学・理科の高専入試向け演習に集中する日を作ると、両立もしやすくなります。

ライター情報
仙台高専マテリアル環境コースを卒業。
ニックネーム:nao
研究室では化学を専攻。コガネムシの研究をしていました。
趣味は野球観戦。楽天イーグルスを応援している仙台っ子です。










