高専生って何してるの??

高専生活と学年ごとの特徴を分かりやすく紹介!
この記事では、現役高専生が高専ではどんなことをしているか、学年ごとの忙しさや特徴などを詳しく解説します!高専生の一日のスケジュールなども紹介しますよ!

そもそも高専って何?何年間通うの?高専の特徴とは!

みなさんは高専についてどのくらいご存じでしょうか。

そもそも、高専とは高等専門学校、工業高等専門学校などの略称で高専と言われています。高専は主に、高等専門学校や工業高等専門学校の商船高等専門学校、産業技術高等専門学校などを指します。全国には国立51高専、公立3高専、私立4高専、計58校が存在します。埼玉県、神奈川県、山梨県、佐賀県の5県には高専が設立されていません。

この記事では、高専の特徴について分かりやすく紹介します!

何年間通うの?

高専は中学校を卒業してから5年間通う5年制の学校であり、大学や大学院などと同じ高等教育機関に属しています。高専は普通高校に比べて2年間長く、卒業すると準学士という称号を得られます。
さらに高専生は生徒ではなく学生と呼ばれるため、自主性が求められるようになります。

高専の授業時間は90分間

高専に入学すると1コマの授業時間は90分になります。中学校の授業時間は45〜50分間なので、はじめのうちはかなり長く感じて慣れるまでに時間がかかると思います。
授業中は寝ないようにしましょうね!笑

高専定期試験の赤点は60点、過去問必須

高専の特徴であるのは、定期試験の赤点が60点ということです。60点と聞いて驚いた方もいるのではないでしょうか。普通高校の赤点は30〜40点であるため、高専だと普通高校に比べて試験の合格ラインが高いと言えます。しかし、赤点が60点とはいっても、合格点を取るのが難しいというわけではありません。高専の先生は学生を進級させたいので、試験では70〜80点取れるように試験問題をつくることが多いです。
また、高専の試験では過去問がとても大切になってきます。過去問があると試験の傾向を掴むことができ、定期試験では非常に役立ち高得点を狙えます!過去問をそのまま試験で出題する先生もたまにいます笑

高専に入学したら先輩から過去問を入手するようにしましょう!

実験やレポートが多い

高専に入学すると、授業や卒業研究などで実験をする機会が多くあります。
実験をすると、課題としてその内容をレポートでまとめることになります。
このようなレポートや実験も高専ならではのものです。

1年生や2年生の時はそこまでレポートは多くないですが、高学年になると学科にもよりますが実験は多くなりレポートを書く回数も多くなります。試験前にレポートの提出締め切りが重なったり、1週間にレポートが2つあったりするときは毎日徹夜することがあり大変です笑

非常に大変ではありますが、文章を書く力は鍛えられるので経験値にはなります!

高専は自由な時間が多い

高専は大学とほぼ同じような学校なので、夏休みや春休みはかなり長めの長期休みになります。高専学校に許可1年生のときからアルバイトをする人もいます。ただ、アルバイトができる学年が決まっている高専もあるので確認していてください。さらに高専は大学受験がない分、1〜3年生の間は特に自分の好きなことに時間を使うことができます。

私の場合、1年生の時からアルバイトをしていましたが、資格試験や部活動を頑張る学生もいました。また、入学してから卒業まで5年間あるため自分の進路についてじっくり時間をかけることができるのも高専の良い点のひとつです。

男女比の割合が...

高専で特徴的なのが、男子の割合が多く女子の割合がとっても少ないという点です。理系の学校なので仕方がないのですが、高専の男女比率は 8:2〜9:1 で1クラスに女子が3〜6人程度の割合です。
普通高校に比べればかなり少ないですよね。
ただ、学科によっては男女比が 6:4~5:5 の場合もあります。
そのため、一般的に知られている高校とは少し違うかもしれません。
後ほど高専での恋愛や青春について紹介します。

高専生活って実際どうなの?

高専も普通高校のように、学園祭や体育祭(スポーツ大会)、研修旅行などの学校行事があります。
体育祭が5年生になっても参加できるのは高専くらいかもしれません。学校行事は盛り上がってとても楽しいですよ!
また、高専は高学年になるにつれて忙しくなることが多いです。

学年ごとの忙しさ

1学年

福島高専や久留米高専のように、1年生の時からすでに学科でクラスが分けられている高専があります。その場合、1年生から5年生まで5年間クラス替えなしでずっと同じクラスということになります。ずっと代り映えしないクラスっていうのもちょっと飽きるかもしれませんね。笑

また、仙台高専のように一年生のときは学科ごとには分かれていなくすべて混合クラスという高専もあります。その場合、2年生に進級するタイミングでコース・学科配属というのが実施されます。

1年生の定期試験を行うタイミングで学科配属のためのアンケートがとられ、その結果をみて最終的なコースや学科を決めます。(入学時から卒業まで同じ学科の高専もあります。)定員を超えて倍率が高いコースや学科があることがあるのでその際は、成績が高い人から順に決まっていくことになります。

行きたい学科に100%いけるというわけではないんです…

ですので、どうしても入りたい学科がある!という方は定期試験を頑張りましょう!!
また、一年生は高専という新しい環境で学校生活を過ごしていくので、慣れるまで大変かもしれません。
学科配属に関してはこちらの動画で詳しく説明してるのでご覧ください!

2年生

2年生になるとコース・学科配属も終わり、また新しいクラスメイトと卒業まで一緒に過ごすことになります。はじめのうちは、初対面の人もいるので緊張すると思いますがすぐ仲良くなれます。
2年生にもなると高専にもすっかり馴染んでいるため、高専生活にも慣れています。
個人的な意見ではありますが2年生はまだ、専門科目が少なく、レポートも少ないため自由な時間が割と多い1年間になると思います。TOEICの勉強をしたり、部活、バイトなどに力を入れたりして存分に好きなことをする一年にするのもいいですよ!
TOEICとは、英語力を計る世界共通の英語の試験のことで就職や編入試験などで利用します。
TOEICのスコアによって、単位がもらえる高専もあるので高専生は600点以上を目指して頑張っています!笑
もちろん学校の勉強は怠らないようにメリハリをつけましょう!

3学年

3年生になると、専門科目が2年生に比べて一気に増え、更にレポートなども多くなります。
どれも簡単ではないので、勉強面では急に難しくなります。
専門科目においては、1〜2年生で学んだ基礎数学、微分積分など知識が非常に重要になってくるので基礎ができていないとかなり大変ですね。
また、実験装置を使っての本格的な実験が3年生から始まります。
実験が終わるごとにレポート課題が与えられるので、3年生はやることが多く忙しい印象です。

4学年

4年生になると、研究室配属があります。高専によって研究室配属が行われる時期が異なるので、自分が受験する高専がいつ研究室配属されるのか確認してみてください。
高専4年生は大学1年生の代に相当します。そのため、高専で勉強する内容もそれなりに難しくなり、3年生の時に比べてもかなり大変です。それに加えてレポートなどの課題、研究室での活動が増えるため忙しさも増します。だた、レポートなどが忙しいのは4年生までと言われています。

さらに、進学を目標に大学編入などの勉強などを考えている学生は受験勉強もあるため非常にハードです…

5学年

5年生になると卒業研究が大きな山場となります。また、5年生の後半の時間割はおもに卒業研究がメインになります。二年間かけた研究を2月に発表します。
5年生の授業はほとんどが選択科目になるため、科目の取り方によっては空きコマが多い曜日ができ、卒業研究にあてられる時間が多くなります。
卒業研究の時間が多くなる1年間ではありますが、4年生に比べると課題で忙しいという印象はあまりありません。とにかく、卒業研究を頑張る1年になります。
5年生の前半には、就職の内定や進学の合否などが決まり始めます。
4年生のうちに選択科目を多めに取って、5年生で楽をするというのも1つの手段です。

高専は青春あるの?恋愛できるの?

先ほど高専の男女比が8:2〜9:1と聞いて、恋愛なんかできるわけないと思った方もいるのではないでしょうか。
実際のところ、恋愛してる人は普通にいます。高専だから恋愛とは無縁の学校生活というわけではないので安心してください。
ただ、どうしても女子の割合が少ない分、普通高校に比べたら劣ってしまうかもしれません。
高専入学を考えている中学生は、高専に入学したら「イメージしていたのとちょっと違う」と感じることもあるので入学前に高専祭やオープンキャンパスで確認しておいた方が良いです笑

高専生はみんなアルバイトしてる?

さて、高校に入学するとアルバイトをする学生が増えますが高専生もしているのでしょうか。
仙台高専の場合、低学年のうちは担任から許可を取ればアルバイトしてもいいというケースが多いです。低学年のうちからアルバイトをしている人は多い印象です。
業種としては、飲食業のアルバイト、イベントスタッフが多いです。高学年になると、塾などでアルバイトをする学生も増えてきます。
アルバイト先で出会いがあるみたいですよ...
高専は自由な時間が多い分、アルバイトに力を入れることができるのも強みですね。

まとめ

今回は高専でどんなことをしているのか、高専生の日常について紹介しました!

高専生の日常

  • 高専は中学校と違って授業時間が1コマ90分と長め。
  • 赤点が60点と普通高校より高い。定期試験では過去問が有効的!
  • 高学年になるにつれて、実験やレポートを書く機会が増える。
  • 高学年になると、専門科目やレポートが増え急に忙しくなる…

ライター情報

仙台高専マテリアル環境コースに在学。
ニックネーム:nao
研究室では化学を専攻。コガネムシの研究をしています。
趣味は野球観戦。楽天イーグルスを応援している仙台っ子です。