高専受験生必見!?高専にしか存在しない高専ならではの部活とは?

高専を目指す中学生は、高専に入学したら、どんな部活動をしてみたいですか?
高専には、大学に劣らない実験設備と、学生の専門性を生かして、NHKで放送している高専ロボコンをはじめとして、他の学校では体験できない“技術系”の部活が数多く存在します。
この記事を読むだけで、高専入学後に入りたい部活動が見つかるはずです!
ぜひ最後までご覧ください!

高専の部活がユニークな理由

専門設備と工学知識を活かせる環境

高専では 5 年間の一貫教育を通じて、大学に匹敵する、場合によってはそれ以上の専門知識と実践力を身に付けられます。その知識を武器に、ロボット製作や高度なプログラミングなど、一般高校ではなかなか体験できないモノづくりを部活動として楽しめるのが大きな魅力です。
さらに、キャンパス内には機械加工室、電子工作室、3D プリンタ、CAD/CAM ソフトなど、本格的な研究・開発に対応した設備が整備されており、放課後でも自由に利用できます。
たとえば全国高専ロボコンに挑戦する大阪公立大高専の「ろぼっと俱楽部」では、博士号を持つ教員のサポートを受けながら、学生自身が高精度部品を設計・加工することで、2023年度には他のチームよりも移動速度が早く、相手チームよりも目標をいち早く達成するコンセプトのロボットを完成させています。

こうした環境が、ものづくりへの挑戦を後押ししてくれるのです!

学生主体の自由度の高さ

一般の高校では、部活動に携われる期間は実質2年半ほどですが、高専は本科でいる間の5年間(専攻科まで含めると最長7年間)と在籍期間が長く、部活に腰を据えて取り組むことが可能です!
実際の活動では、経験豊富な上級生から手厚い指導を受けつつ、下級生が主体的に部活動を進めるサイクルが生まれるため、チーム運営やリーダーシップを実践的に学べるのが大きな魅力です。
さらに、多くの高専では、「クラブ活動は学生が主体的につくり上げるもの」という方針が浸透しています。部員自らがテーマ設定、予算管理、外部パートナーとの調整までを担い、数年単位のロードマップを描きながらモノづくりに挑戦できます。
こうした裁量と自由度の大きさが、高専の部活を唯一無二の学びの場にしているのです!

企業・コンテストとの連携が盛ん

高専の技術系部活の多くは、全国規模のコンテストや競技大会への出場を活動の軸に据えています。これらの大会は学生同士の競い合いにとどまらず、自動車・電機・IT など多様な企業がスポンサーや技術アドバイザーとして参画している点が大きな特徴です。
たとえば全国高専ロボコンや ET ロボコンには Honda やトヨタ自動車などの大手メーカーが協賛し、特別賞や部品提供、技術サポートを実施しています。学生は大会期間中に企業エンジニアと直接意見交換を行い、スポンサー面談で開発資金や部材の提供を交渉する機会も得られます。
なかなか経験することができない、こうした企業・社会との距離間の近さによって、在学中から業界最前線とつながる貴重な経験を得ることもできます!

高専で人気なユニークな部活

ロボコン部 – 全国高専ロボコンへの挑戦

ロボコン部は、NHKが毎年放映する「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト(高専ロボコン)」をはじめ、各種ロボット競技会への出場を目標に活動する部活です。毎年発表される独創的な競技テーマに合わせ、学生たちは約1年をかけてロボットをゼロから設計・製作し、競技をいかに確実かつスマートにクリアできるかを競い合います。
この部活の最大の魅力は、学科横断型のチーム開発で総合エンジニアリング力を磨ける点です。
機械系がフレームや駆動系を設計し、電気電子系が回路と制御基板を実装し、情報系がアルゴリズムとソフトウェアを担当し、デザイン系が外観や操作性をブラッシュアップする、といったように、多彩な専門知識が結集します。さらに、プロジェクト管理やプレゼン、スポンサー交渉まで学生主体で行うため、技術力とマネジメント力を同時に鍛えられるのもロボコン部ならではの醍醐味です。

航空・ドローン研究会 – 空へ挑むエンジニアリング

航空・ドローン研究会は、ドローンや模型飛行機の 設計・製作・操縦 を一貫して体験できる“空のものづくり”をする部活です。
機体フレームの設計から空力解析、飛行制御ソフト開発、そしてテストフライトまで、機械・電気・プログラミングといった幅広い知識を総動員してプロジェクトを進めます。
一部の高専では、自分たちで設計・製作を行ったオリジナルの模型飛行機を室内で飛行させて規定されたミッションの達成度を競う、飛行ロボコン(全日本学生室内飛行ロボットコンテスト)などのコンテストへの出場を目標としており、培った技術を競い合うこともできます。
ロボコン部同様、学科を横断した開発が体験できる部活であり、機械的技術だけでなくプロジェクトマネジメント・法規対応・プレゼン力まで鍛えられることが、航空・ドローン研究会ならではの大きな魅力です。

プログラミング部 – 仲間とともに高専プロコンへ挑戦

プログラミング部は、毎年秋に開催される「全国高専プログラミングコンテスト(プロコン)」での活躍を1番の目標に掲げ、年間を通してソフトウェア開発スキルを磨く“プログラミング系”の部活です。プロコンでは、メンバーそれぞれの興味や得意分野に合わせてチームを組み、与えられた条件下でいかに優れたプログラムを開発できるかを競い合います。
プログラミング部最大の魅力は、エンジニアとして大きくレベルアップできる点です。実践的な開発で活用するような専門知識の習得はもちろん、タスク管理に書かれたプログラムの評価を日常的に行うため、社会へ出ても通用するような開発力が身につきます。
プログラミングの奥深さに触れたい人、社会に役立つアプリを作ってみたい人、エンジニアとして成長したい人にとって、高専ならではの自由度と技術環境がそろった部活になっています!

自動車部 – ソフトだけでなくハードからも学ぶ

自動車部は、車両の設計・製作・整備・走行 を学生主体で手掛ける部活です。

レーシングカーやエコラン車両の製作・改造をはじめ、オリジナル車両を設計して 学生フォーミュラ(Formula SAE)エコマイレッジチャレンジ といった大会に出場するのが主な活動です。
フレーム設計からエンジン/モーターのチューニング、サスペンションのセッティング、車載 ECU のプログラミングまで、自動車の開発に一貫して取り組みます。
自動車部では、”機械いじり”を最大限楽しむことができることが最大の魅力です。溶接・切削・3D プリント・CFRP 成形など、多彩な加工技術を駆使して車両をゼロから組み上げられます!

車・機械いじりが好きな人、自動車・モビリティ分野のエンジニアとして実践的な開発をしてみたい人におすすめな部活です!

番外編 – 外部ビジコンなどのコンテストへの挑戦

実は、高専には正式な「部活」としては成立していなくても、学生が個人や有志チームで挑戦できる ビジネス系・AI系コンテスト が数多く存在します。
代表例として、起業家の卵を発掘する 高専起業家サミット や、ディープラーニングを用いた社会課題解決を競う DCON(Deep Learning Contest)をはじめとした、ビジネスプランやソフトウェアの完成度を競う舞台が年間を通して開かれています。
これらの大会では、先輩起業家や投資家といった社会で活躍している方から、資金調達や事業化のアドバイス を直接受けられるのが最大の魅力です。実際に「高専在学中に資金を獲得して会社をつくった」先輩も珍しくありません。教員が技術的・法務的サポートをしてくれることも多いので、興味がある人はまず研究室や担任の先生に相談してみましょう。

“部活外”でもチャレンジできるフィールドは想像以上に広いです!

もしかしたら”部活外”でも輝ける場所が見つかるかもしれません!

高専の部活を120%楽しむためのポイント

早期に見学して自分に合う部活動を選ぶ

部活を思い切り楽しむには、活動内容だけでなく 雰囲気や先輩との相性 が自分に合っていることが大切です。入学後すぐ始まるクラブ紹介期間は、複数の部活を自由に見学・体験できる絶好のチャンス。設備の充実度、活動ペース、部員同士の距離感などを実際に肌で感じながら比較してみましょう。

ポイントは「数」と「質問」

  • できるだけ多くの部活を回る:一見興味がない分野でも、体験してみると意外にハマることも。
  • 気になることは遠慮なく質問:活動頻度、費用、レポート提出の多い時期の両立例など、リアルな情報を集め、入部後の生活習慣を確認する。
  • 先輩との会話で雰囲気を確認:話しやすさやサポート体制は、その後の活動への満足度を大きく左右します。

この期間は「見れば見るほど得をする」フェーズです。
納得いくまで見学・体験を重ね、自分がワクワクできる部活を見つけることが、充実した高専ライフへの第一歩になります。

授業・実験との両立スケジュール管理

ロボコン部のように全国大会を目標にする部活では、大会直前に作業ボリュームが爆発的に増えることが日常的です。放課後はもちろん、場合によっては夜遅くまで学校に残って調整・試走を行うこともあります。そのぶん、定期テストや実験レポートを同時進行でこなすことはそこそこ大変です。だからこそ 「先まわり型」の学習計画 が必須です。
加えて、レポートのテンプレート化オンライン自習会の活用 など、時短テクも組み合わせれば、学業と部活のどちらも高いレベルで両立できます。自分に合った学習計画を早めに確立し、ハードな製作期間を乗り切りましょう。

外部大会・インターンを活用して成長を加速

部活動や高専生活で習得したスキルや技術を生かす場として、企業協賛の外部大会やインターンなどが挙げられます。
培った技術を実務で試すことができ、最先端の技術・ビジネスに触れるだけでなく、自分の強み・弱みを見つめなおすことができ、成長を加速することができます。
さらに、インターンやコンテストでの実績は 大学編入試験や就職面接の強力なアピール材料 になります。
「○○コンテストで技術部門○位」、「インターンで新機能の実装を担当」など、こうした具体的な成果は、進学・就職活動の際の志望理由書やあなたの技術力への説得力を大きく高めてくれるはずです。

高専の部活動に関するよくある質問

Q1 : 入部のタイミングと兼部は可能?

A : 一般的には1年次4月〜5月の期間に入部する学生が大多数です。兼部はほとんどの高専で可能で、ロボコン+軽音などを兼部している学生も珍しくありません。しかし、ロボコン・プロコンなど大きな大会への出場を目標にしている部活では、開発のための仕事が多くなりがちなので、兼部をするためには調整が必要かもしれません。

Q2 : 部費や機材費はどれくらいかかる?

A : 一般的には年間1,000〜5,000円程度の部費を集め、遠征費やPCなどの個人的な備品購入は自己負担という例が多いです。高専・部活によって制度が違うので、見学などの際に直接確認してみましょう。

Q3 : 部活経験は就職・進学に有利になる?

A : チーム開発やプロジェクト管理などの経験があることは、社会で即戦力として活躍できることのアピールができ、評価につながるはずです。加えて、ロボコン・プロコンなど、コンテスト・大会などへの入賞歴があれば、これも企業や大学編入の推薦書で高く評価されます。

無料勉強相談って??

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まとめ – 高専の部活で得られる学びと仲間

高専の部活は、授業では味わえない 実践的なチーム開発 を通じて、即戦力となる技術力と問題解決力を伸ばせる貴重な舞台です。しかも5年間(専攻科を含めれば最長7年間)、同じ目標に向かって挑戦を続けるなかで築かれる仲間との絆は、卒業後のキャリアでも大きな財産となります。

ロボコン、ドローン、プログラミング、起業コンテスト──多彩なフィールドのなかから、自分の情熱にフィットする部活を選び、「技術」と「仲間」 の両方を手に入れてください。高専ライフの5年間を思いきり楽しみ、未来への強力なスタートダッシュを切りましょう。

ライター情報

ニックネーム:やまり
所属していた高専:佐世保高専
自己紹介:佐世保高専OBのやまりです!5年間佐世保高専電気電子工学科で学んだことや活動を通じて得た経験を皆さんに発信して行きたいと思っています!よろしくお願いいたします!

\新中3生向け!/