こんな疑問持っている人に読んでほしい
今回は、高専にあるイベントについて解説します。
- 高専にイベントはあるの?
- 普通高校とどう違う?
- 文化祭、体育祭はあるの?
このような疑問を持っている方はぜひご覧ください!!
高専にあるイベント
まず高専には多くのイベントがあります。高専にあるイベントは高専内(学内)でのイベントと高専外(学外)でのイベントに分けることができます。
高専外(学外)のイベントにはロボコンを筆頭とする各種コンテストがあり、数多くの全国の高専生と競います。
高専内(学内)のイベント
文化祭、体育祭、クラスマッチ、研修旅行など。
高専外(学外)のイベント
ロボコン、プロコン、デザコン、プレコン、DCON、GCON、高専大会など。
普通高校との違い
高専と普通高校の違いは、各種イベントに対する熱気の強さと、準備にかける時間の長さにあります。高専では、文化祭や研修旅行、競技大会など、さまざまなイベントで学生たちが熱心に取り組みます。特に文化祭は、年間を通して最も盛り上がるイベントであり、一部の高専では計画・準備が1年前から始まることもあります。また、普通高校とは異なり、高専には大学入試がないため、イベントに充てられる時間が多いことも、イベントの盛り上がりに大きく関係していると言えるでしょう。
文化祭
高専で行われる文化祭は、学校の年間イベントの中で最も盛り上がる行事の一つです。文化祭は各高専ごとに伝統があるので高専ごとに異なる名前で呼ばれます。例えば「学園祭」「高専祭」「工華祭」「電波祭」など、各高専ごとに名称があります。
このイベントは、学生たちが自主的に運営しており、各クラスやクラブ、サークルが自分たちの企画を立てて準備を進めます。文化祭の内容は多岐にわたり、ステージイベントの企画運営、模擬店の出店、ホームページ・システム構築、警備などの会場運営を行います。
各高専の文化祭に関するホームページを見ていただくと、多くの学生たちが主体的に企画・運営し、そして非常に楽しんでいる様子を見ることができます。
豊田高専の高専祭ホームページ:https://kosensai.com/
八戸高専のホームページ:https://www.hachinohe-ct.ac.jp/info/2022/11/001510.php
体育祭、クラスマッチ
高専にも体育祭があります。入場行進から始まり、徒競走、大縄跳び、綱引き、リレーなどの競技が行われます。また、高専によっては「紙飛行機とばし競争」のような、一般的な体育祭には見られない独特な競技が取り入れられることもあります。
ただし、すべての高専で体育祭が行われているわけではありません。一部の高専では、体育祭自体が存在しない場合や、体育祭に代わりクラス単位でソフトボールやドッジボールなどのスポーツで競い合うクラスマッチが行われることもあります。
各高専の文化祭に関するホームページを見ていただくと、応援団の演舞の様子や、学科対抗の綱引きなど体育祭を全力で謳歌している様子を見ることできます。
鹿児島高専ホームページ:https://www.kagoshima-ct.ac.jp/info-event/18329/
都城高専ホームページ:https://www.miyakonojo-nct.ac.jp/~e/news/20181120000314.html
研修旅行
高専には、企業見学や海外体験を目的とした研修旅行というイベントがあります。研修旅行は、高専ならではの特色があるため通常の修学旅行とは異なり、専門的な研修や見学が中心です。具体的には、国内の企業や研究機関を訪問して見学を行ったり、海外の提携校を訪れて国際交流を行ったりします。
私の通っていた高専では研修旅行としてシンガポールへ行きました。シンガポールにある提携校で英語の授業を受けて、放課後学生同士でシンガポールを観光するという内容でした。言語や文化などなにも分からない中で、シンガポールの学生と一緒に交流したことはとても楽しかったです。
長岡高専ホームページ:https://www.nagaoka-ct.ac.jp/71437/
サレジオ高専ホームページ:https://www.salesio-sp.ac.jp/main/campuslife/events.html
コンテスト
高専生が参加する学外のコンテストは多岐にわたります。その中で特に有名な6つを紹介します。
- ロボコン(ロボットコンテスト)
- プロコン(プログラミングコンテスト)
- デザコン(デザインコンペティション)
- プレコン(英語プレゼンテーションコンテスト)
- DCON(ディープラーニングコンテスト)
- 高専大会(高専全体での体育大会)
これらのコンテストでは、全国の高専生が技術力や創造力を競い合い、各地で熱戦が繰り広げられます。
ロボコン
高専ロボコンホームページ:https://official-robocon.com/kosen/
「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト」(通称:高専ロボコン)とは、全国の高専生たちが参加し、チームで作り上げたロボットをルールのもとで競うイベントです。1988年から始まった歴史あるこのイベントは、NHKでも放送されているため、高専外でも多くの人に知られる有名な大会です。
高専ロボコンでは、毎年異なるルールが設定されます。例えば、2023年度の高専ロボコンでは、「障害物を乗り越える」と「フルーツを収穫する」というミッションが課されました。参加チームは、2分30秒の制限時間内で、ロボットを収穫地点まで移動させ、フルーツを収穫し、運搬する作業を行います。運搬できたフルーツの数と種類に応じて点数が付けられ、勝敗が決まります。
大島商船高専ホームページ:https://www.oshima-k.ac.jp/cat_convention/8262/
このような複雑な制御を実現するロボットを、高専生たちは自らの力で設計・製作するため、機械や電気回路などの幅広く専門的な知識はもちろんのこと、チームワークやマネジメント能力を高めることができます。
プロコン
高専プロコンホームページ:https://www.procon.gr.jp/
「全国高等専門学校プログラミングコンテスト」(通称:プロコン)とは、全国の高専生が日頃のプログラミングの経験を生かして、情報処理技術における優れたアイデアと実現力を競う大会です。
高専プロコンには「課題部門」、「自由部門」、「競技部門」の3つの部門があります。
「課題部門」は、「ICTを使った環境保全」などのテーマに基づき、自分で具体的な問題を設定し、その問題をソフトウェアで解決します。技術面や社会的な観点で競う部門です.「自由部門」は自由な発想によって開発された独創的なコンピュータソフトウェア作品の総合的な評価で競い合う部門です。それに対して「競技部門」は、対戦形式のゲームによって点数で競い合います。
一部例外を除くと、「課題部門」と「自由部門」にはプロコンが用意した賞に加えて企業からの企業賞が与えられます。企業賞は毎回豪華なので、企業賞の発表は毎回とても盛り上がります。
Yahoo!JAPAN Tech Blog:https://techblog.yahoo.co.jp/entry/2022121130379874/
デザコン
「全国高等専門学校デザインコンペティション」(通称:デザコン)とは、全国の高等専門学校で競われるロボコン(ロボットコンテスト)、プロコン(プログラミングコンテスト)に続く、第三の競技です。
デザコンは、主に土木系・建築系で学んでいる学生を中心にして全国の高専生が参加するイベントです。生活環境に関連した様々な課題に取り組むことにより、より良い生活空間について考え、提案する力が育成されます。
デザコンは「構造デザイン部門」、「空間デザイン部門」、「創造デザイン部門」、「AMデザイン部門」、「プレデザコン」の5つの部門があります。
豊田高専ホームページ:https://www.toyota-ct.ac.jp/information/58160/
明石高専ホームページ:https://www.akashi.ac.jp/news/2022/20230220arc002.html
プレコン
高専プレコンホームページ:https://cocet.org/precon/2021/index.html
「全国高等専門学校英語プレゼンテーションコンテスト」(通称:プレコン)とは、全国の高専生の英語力向上策と「英語でのプレゼンテーション能力」を備えた高専生の育成を目的として誕生したコンテストです。
シングル部門(個人)とチーム部門(3人)があり、与えられたテーマについて英語で発表し、質疑応答を行います。英語プレコンの評価ポイントは内容のオリジナリティ、構成の分かりやすさ、英語力、プレゼンテーション力、チームワークなどがあります。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000291.000075419.html
DCON
DCONホームページ:https://dcon.ai/
「全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト」(通称:DCON)とは、高専生が持つ「モノづくりの技術」と、「ディープラーニング」を活用した作品を制作し、その作品によって生み出される「事業性」を企業評価額(企業の価値)で競うコンテストです。
ディープラーニングを用いた事業に関する作品を発表し、その作品によって生み出される「事業性」を評価額で競います。例えば過去大会の最優秀賞は「AIを活用した電話詐欺対策」や「深層学習を活用した温州みかん栽培支援システム」です。社会課題をAIを用いて高専生が解決するという面白い大会です。
電波新聞デジタル:https://dempa-digital.com/article/430280
高専大会
日本陸上競技連盟公式サイト:https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1568/
「全国高等専門学校体育大会」(通称:高専大会)とは、全国の高専生がスポーツで競い合う大会で、高専生版の全国大会です。地区予選は北海道、東北、関東信越、東海北陸、近畿、中国、四国、九州沖縄で行われており、地区予選の成績によって本選へと向かう事ができます。また、大会の開催地は各高専の持ち回りで行われています。そして、学生たちは全国制覇するために日々練習を頑張っています!
競技は「陸上競技」、「バスケットボール」、「バレーボール」、「ソフトテニス」、「卓球」、「柔道」、「剣道」、「硬式野球」、「サッカー」、「ラグビー」、「テニス」、「バドミントン」、「水泳」、「ハンドボール」があります。
RUGBY REPUBLIC:https://rugby-rp.com/2024/01/10/domestic/108503
まとめ
- 高専には多くのイベントがある!
- イベントは、普通高校よりも気合が入っている!
- 文化祭や体育祭に加え、全国の高専生が競うコンテストも充実している!
本記事では高専にあるイベントについて紹介しました。高専受験を考える皆さんへ高専の魅力が伝われば幸いです!
参考文献
ライター情報
- 熊本高専 人間情報システム工学科
- ハルキ
- 情報系の高専生。趣味はコーヒーと英語を使うことで、国際交流にも積極的に取り組んでいる。