【2025年版】高専偏差値ランキング|順位より大切な”合否を分ける科目”とは?

はじめに

高専への進学を考えるにあたり、多くの中学生や保護者の方が気にするのが「偏差値」ではないでしょうか。

「自分の学力で合格できるかな?」「志望校はどのくらいのレベルなんだろう?」と、インターネットで偏差値ランキングを検索した経験がある方も多いかもしれません。 
 この記事では、高専受験塾「ナレッジスター」が主催する『全国高専模試』の実際のデータを基にした、信頼性の高い2025年最新版の偏差値ランキングTOP5を発表します。 
 しかし、もっと大切なのはその順位ではありません。ランキングの数字に一喜一憂するのではなく、高専合格のために本当に重要な「差がつく科目」「夏休みの過ごし方」についても詳しく解説します。

その高専偏差値、信じて大丈夫?ランキングのカラクリ

高専の偏差値を調べると、様々なサイトでランキングが紹介されています。しかし、その数字を鵜呑みにするのは少し危険かもしれません。なぜなら、一般的なランキングサイトがどのように偏差値を算出しているのか、その根拠が不透明なことが多いからです。
ここでは、一般的なランキングの問題点と、今回ご紹介するランキングがなぜ信頼できるのかを説明します。高専選びで失敗しないためにも、情報の見極め方を学んでいきましょう。

一般的な偏差値ランキングの問題点

インターネットで「高専 偏差値」と検索すると出てくる多くのサイトは、誰がどのようなデータに基づいて偏差値を計算しているのかが明確ではありません。
もしかしたら、高専を受験しない生徒のデータまで含まれているかもしれません。そうなると、高専受験を考えている皆さんにとって、その偏差値はあまり参考にならない可能性があります。自分の立ち位置を正確に知るためには、高専受験生という同じ土俵にいるライバルたちの中での評価を知ることが不可欠です。

ナレッジスター調べによるランキングの信頼性

今回ご紹介するランキングは、私たち高専受験塾ナレッジスターが主催する「全国高専模試」の2025年1月(入試直前期)の受験結果に基づいています。
この模試は、全国の高専受験生だけが受けるものです。
つまり、ここでの偏差値は、実際のライバルたちの中での自分の位置を示す、非常に信頼性の高い指標といえます。具体的には、「その高専の合格者の平均偏差値」を算出しています。

【2025年版】全国高専偏差値ランキングTOP5

お待たせしました。それでは、2025年最新版の全国高専偏差値ランキングTOP5を発表します。

このランキングは、先述の通り、入試本番に最も近い時期に行われた全国高専模試の合格者平均偏差値に基づいています。ただし、この順位は毎年大きく変動しますし、僅差の戦いであることは心に留めておいてくださいね。

第5位:呉工業高等専門学校

偏差値は58.47です。中国地方の実力校である呉高専がランクインしました。

第4位:大分工業高等専門学校

偏差値は58.69です。九州地方から大分高専が4位に入りました。

第3位:鹿児島工業高等専門学校

偏差値は60.86となり、60の大台に乗りました。2026年度から学科改組も予定されており、注目度が高い高専です!

第2位:石川工業高等専門学校

偏差値は62.75です。北陸の雄、石川高専が2位という結果になりました。受験生レベルが非常に高いことがわかります。

第1位:明石工業高等専門学校

そして第1位は、偏差値62.94で明石高専でした。関西地方の名門であり、毎年ランキング上位の常連校です。

ランキングより重要!高専入試で本当に差がつく科目

ランキングを見て、色々な感想を持ったかもしれません。
 しかし、何度もお伝えしている通り、偏差値や順位はあくまで一つの側面に過ぎません。
高専入試の合否を本当に左右するのは、「どの科目でライバルと差をつけるか」を正しく理解し、戦略的に勉強することです。

数学はできて当たり前?差がつきにくい理由

「高専入試は数学が大事」とよく言われます。それは間違いありません。
 しかし、入試が近づくにつれて、ほとんどの受験生が数学に必死で取り組むため、高得点ではあまり差がつきにくくなるのが現実です。「数学ができる」ことは合格のための最低条件であり、そこから一歩抜け出すための決定打にはなりにくいのです。

合否を分けるのは「英語」!夏からの対策が必須

では、どの科目で差がつくのか。結論から言うと、それは「英語」です。
英語は単語や文法の暗記だけでなく、長文読解など、スキルが身につくまでに時間がかかる「積み上げ式」の科目です。一夜漬けでは決して成績は上がりません。
だからこそ、夏休みなど早い時期からコツコツと学習を続けた受験生が、秋以降にグンと成績を伸ばし、合格を勝ち取っていくのです。

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夏が勝負時!高専合格に向けた最強の勉強戦略

「差がつく科目は英語」という事実を知った今、この夏をどう過ごすべきか、具体的な戦略が見えてきたはずです。
ここでは、すべての高専受験生に共通する、夏休みの大きな目標と、そのために不可欠なツールについてお話しします。

目標は「8月末までの中3範囲の予習完了」

夏休みの最大の目標、それは「8月末までに中学3年生の学習範囲の予習をすべて終えること」です。
なぜなら、9月から始まる高専模試は、学校の進度に関係なく、入試本番と同じ範囲から出題されるからです。予習が終わっていないと、正確な実力測定ができません。この夏に予習を終わらせることが、秋以降の本格的な受験勉強のスタートラインに立つための必須条件となります。

なぜ「高専模試」を受けるべきなのか?

過去問が3年分しか公開されていない高専入試において、本番さながらの演習を積める機会は非常に貴重です。
高専模試は、出題形式や難易度が本番に即しているため、最高の練習材料になります。全5回開催される模試をすべて受ければ、過去問と合わせて8回分の実践演習が可能です。本番を一発勝負ではなく、「9回目の本番」として臨めることは、精神的にも大きなアドバンテージになります。

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無料勉強相談って??

「高専に行ってみたいけど、勉強についていけるか心配…」、「受験対策は何から始めればいいの?」と不安に感じている方もいるかもしれません。そんな方のために、高専入試に特化した学習塾・ナレッジスターでは無料の勉強相談を実施しています。高専受験のプロである講師陣が、一人ひとりの状況に合わせてアドバイスしますので、安心してご相談ください。あなたもナレッジスターと一緒に、高専合格への一歩を踏み出してみませんか?きっと夢への道筋が見えてくるはずです!

まとめ:偏差値に一喜一憂せず、今やるべきことに集中!

今回は、実際の模試データに基づいた2025年最新の高専偏差値ランキングを発表しました。
 しかし、最もお伝えしたかったのは、順位そのものではなく、「合否の鍵は英語が握っていること」、そして「夏休み中に中3範囲の予習を終えることが重要」ということです。
偏差値はあくまでも現時点における目安です。これからのがんばり次第で結果は大きく変わります。ランキングの数字に一喜一憂せず、自分の目標に向かって、今やるべきことに集中しましょう。この夏の努力が、春の合格へとつながっています。

【Q&A】高専の偏差値や入試に関するよくある質問

Q1. 志望校がランキング外でしたが、簡単ということですか?

A1. そうとは限りません。今回のランキングはあくまでTOP5であり、ランク外の高専も全国には数多く存在します。また、お伝えした通り、高専間の学力差は僅かであり、年によって順位は大きく変動します。偏差値だけでなく、倍率や過去問との相性なども含めて、総合的に判断することが大切です。

Q2. 一般的な模試の偏差値と、このランキングの偏差値はどう比べればいい?

A2. 学校や一般的な塾で受ける模試と、高専受験生だけが受ける「全国高専模試」では、母集団が異なるため、偏差値を単純に比較することはできません。高専受験における自分の正確な立ち位置を知りたい場合は、ぜひ「全国高専模試」を受験することをおすすめします。

Q3. 夏休みは理科や社会はやらなくていいのですか?

A3. もちろん、理科や社会も重要な科目です。しかし、これらの科目は暗記の要素が強く、入試直前期でも比較的点数を伸ばしやすいという特徴があります。一方で、英語や数学といった積み上げ式の科目は、成果が出るまでに時間がかかります。そのため、夏休みの段階では、優先順位として英語と数学に多くの時間を割くのが効率的な戦略といえます。

ライター情報

仙台高専マテリアル環境コースを卒業。
ニックネーム:nao
研究室では化学を専攻。コガネムシの研究をしていました。
趣味は野球観戦。楽天イーグルスを応援している仙台っ子です。

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