
はじめに
最近、国会でも取り上げられて話題になっている「高専の学位問題」をご存じでしょうか。
高専を卒業しても世界で通用する「学位」がもらえないという問題です。高専は優れた高等教育機関ですが、もらえるのは日本独自の「称号」にとどまります。
この記事では、高専受験生やその保護者に向けて、学位問題の現状やデメリットを解説します。今後の文部科学省の動きなども分かりやすくまとめたので、ぜひ進路選びの参考にしてください。
高専の学位問題とは?受験生向けに完全解説
まずは、高専の学位問題がどのようなものなのか、基本的なところから解説していきます。
高専の教育レベルが低いわけではなく、古い制度上の課題が残っていることが根本的な原因です。
高専卒は「学位」ではなく「称号」が与えられる
高専は中学卒業後から5年間学ぶ「高等教育機関」であり、大学と同じ分類に入ります。しかし、高専を卒業しても「学位」をもらうことはできません。
その代わりに与えられるのが「準学士」という「称号」です。学位(学士や修士など)は世界共通で認められる資格ですが、称号は日本独自の仕組みになります。
そのため、世界的に見ると学歴として正しく評価されにくいという課題を抱えているのです。
短大と比較!なぜ高専だけ学位がないのか?
実は、昔は短期大学を卒業した人も高専と同じ「準学士」の称号を与えられていました。1991年に、グローバルに説明しやすいようにと両方とも同じ称号が作られた経緯があります。
ところが2005年になり、短期大学の卒業生には「短期大学士」という学位が正式に認められました。一方で、高専には学位が与えられず、現在まで称号のまま取り残されてしまったのです。
高専も短大と同レベルの高等教育機関であるため、不平等ではないかと疑問の声が上がっています。

学位がないことによる具体的なデメリットや注意点
高専を卒業して日本国内で就職したり、進学したりする分には大きな問題はありません。しかし、将来グローバルに活躍したいと考えたときに、思わぬ壁にぶつかることがあります。
海外転勤のビザ審査で落とされるリスクがある
最も深刻なデメリットは、海外で働くためのビザが下りにくいという点です。高専を卒業して企業に就職し、海外転勤のチャンスに恵まれたとします。
しかし、ビザの審査時に「学位を持っていない」という理由だけで落とされるケースが実際に起きています。国によっては、働く条件として学位の取得を厳しく求めているためです。
せっかくの技術や意欲があっても、挑戦の機会を逃してしまうのは非常にもったいないと言えます。
海外の大学への進学や単位振替が不利になる
海外の大学へ進学したいと思ったときにも、大きな影響が出てきます。高専で5年間しっかり専門的な勉強をしていても、学位がないため高卒扱いになることがあります。
その結果、海外の大学で1年生からやり直しになったり、高専の単位が認められなかったりします。さらに、入学手続きで「学歴を証明する追加書類を出して」と求められ、手続きが難航しがちです。
海外での活動を視野に入れている人にとっては、無視できない注意点となっています。
日本の高専だけ遅れている?海外高専との逆転現象
高専の教育システムは世界でも高く評価され、海外にも導入され始めているのをご存じですか。しかし、ここでも「学位」に関する不思議な逆転現象が起きています。
モンゴルなど海外の高専では学位がもらえる
現在、モンゴルやタイ、ベトナムなど海外でも「高専」が次々と設立されています。驚くべきことに、こうした海外の高専では、卒業時に正式な学位が認められているのです。
本家である日本の高専では学位がもらえないのに、海外の高専ではもらえる状況になっています。「日本の高専にも早く学位を認めてほしい」と関係者が声を上げるのも当然の流れですよね。
グローバル人材を育成するためにも、制度の見直しが急務となっています。
文科省も前向きに検討!高専学位問題の今後
こうした状況を受けて、現在では国会でも高専の学位問題について議論が進められています。文部科学省も「現在の構造にはおかしい部分がある」と認め、前向きに検討する姿勢を見せました。
すぐに制度が変わるかは未定ですが、将来的には日本の高専にも学位が与えられる可能性が高いです。これが実現すれば、高専生の海外進出がスムーズになり、さらに魅力的な進路になるでしょう。
高専の価値が国内外で正しく評価される未来が、すぐそこまで来ています。
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まとめ:高専の学位問題の今後
今回は、高専の学位問題について現状やデメリット、今後の見通しまで詳しく解説しました。高専の授業の質が低いわけではなく、単に古い制度が現代に合わなくなっているだけです。
国を挙げて改善に向かっているので、これから受験する皆さんは前向きに捉えてくださいね。
最後に、読者の皆さんが抱きやすい疑問をFAQ形式でまとめました。
よくある質問(FAQ)
Q. 学位がないと、日本国内での就職や大学編入も不利になりますか?
A. 不利になりません。日本国内では高専の高い実力と実績が十分に認められているため、就職や大学への編入学は非常にスムーズです。安心して受験勉強に取り組んでください。
Q. 日本の高専卒で学位をもらえるようになるのはいつからですか?
A. 具体的な時期はまだ決まっていません。しかし、国会や文部科学省で前向きに議論されているため、近い将来に制度が変わると予想されています。今後のニュースにもぜひ注目してみてください。

ライター情報
仙台高専マテリアル環境コースを卒業。
ニックネーム:nao
研究室では化学を専攻。コガネムシの研究をしていました。
趣味は野球観戦。楽天イーグルスを応援している仙台っ子です。。












