【高専の数学】高校数学とどう違う?最初に戸惑うポイントまとめ

高専に入って最初に驚くのが、
「あれ、いままでの数学と全然違う…?」
という感覚。

  • 授業の進みなんか速くない?
  • 数式の証明が急に難しすぎるんだが…
  • 赤点60点って厳しすぎじゃない?

ほとんどの新入生が、この時点で戸惑います。

高専の数学は、普通の高校の数学とは目的もルールもまったく違うのです。

高校の数学は「大学受験のための科目」に過ぎない。
でも、高専の数学は「専門科目を理解するための基礎技術」

だから高校の数学と比べても大きく異なるというわけです。

この記事では、高校数学と高専数学の決定的な違いと、
新入生が最初に戸惑うポイントをわかりやすくまとめました。

「数学が専門科目につながるんだ」とわかるだけで、
授業の見え方がガラっと変わるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

カリキュラムと教科書の決定的な違い

高専の数学は、高校とは中身も目的もまったく別物です。
まずはここを理解しておくと、「なんで?」が解消されます。

教科書の違い

代表的な高専の教科書である大日本図書などを開くと、まずこう思うでしょう。

「え、説明少なっ…?」

これまでのようにカラフルな図やキャラの吹き出しはありません。
理由はシンプル。

高専生は生徒ではなく、「学生(大学生同等)」として扱われるから。

実際の専門書や論文でも、

  • わかりやすい例
  • 優しい補足
  • カラフルな図解

そんなものはありません。

高専では無機質な数式から読み取る力を、1年生のうちから鍛えていくのです。

進度の違い

数学の進度は本当にジェットコースター。

普通の高校が3年かけて学ぶ内容を、高専は2年ちょっとで終わらせます。

特に1〜2年は、

  • 毎週新しい単元に突入
  • 1回休むだけでかなり置いていかれる
  • 「え、もう次の章?」が日常になる

こんな感じでどんどん進んでいきます。

なぜこんなに急ぐのかというと、
早く数学を終わらせて、専門科目に入りたいからなんです。

材料力学、熱力学、流体力学など、どれも数学が土台になっています。
だから序盤で一気に叩き込む必要があるのです。

学ぶ内容の違い

高専は高校と違って、文科省の学習指導要領に縛られません。

つまり、先生の裁量がめちゃくちゃ大きい。

その結果、

  • 隣のクラスはやってない大学院レベルの証明までやる
  • 使わない単元は大胆にカットされる
  • 先生次第で授業の難易度がばらつく

この「偏り」が高専の面白さでもありますが、怖さでもあります…。

何のために学ぶのか?

高専の数学は、ただの暗記ではありません。
専門科目につながる基礎そのものです。
ここを理解すると、数学への取り組み方も一気に変わります。

専門科目との対応

高専の数学は、専門科目を理解するためのアイテムです。

たとえば、

  • 微分方程式
    → 電気回路のスイッチを入れた瞬間の動き(過渡現象)を説明するために必要
  • フーリエ変換
    → スマホの通信、画像処理、音声処理などの基礎技術そのもの
  • 行列
    → ロボットの姿勢計算や3Dの座標変換で必須

数学で学ぶ内容の多くが、専門科目で使われています。

たまに「数学で習う前に専門科目で先に公式が出てくる」
という理不尽なイベントもありますが、
あ、これ数学でやったやつだ!」と伏線回収されます(笑)

複素数・行列は重要

数学の中でも特に複素数と行列は、高専生にとって生命線。

  • 電気は複素数で回っている
  • ロボットの関節は行列で動く

エンジニアとして、ここは避けて通ることはできません。

難しい単元なので、サボっていると高学年で
「授業が何言ってるか分からん」という事態になります。

学生とテストのリアル

60点未満は赤点

「半分できてるのに赤点って厳しくない?」
そう思うのは自然です。

でも、技術者の仕事で考えてみてください。

  • 強度60%の橋
  • たまに誤作動するブレーキ

こんなもの、社会に出せません。
だから高専では、60点=最低限の品質保証ラインなのです。

過去問は情報戦

過去問はカンニングではなく、
「この先生は何を重視しているか」を読み解くための分析ツール。

  • 証明を重視するのか
  • 計算力を重視するのか
  • どの単元を深掘りするのか

限られた時間で効率よく攻略するのも、高専で身につく立派なスキルです。

大学受験がないメリット・デメリット

高専には大学受験がありません。
これは良くも悪くも大きな特徴です。

メリット

  • 点取りテクニックではなく、好きな技術に没頭できる
  • 専門科目に早く触れられる

デメリット

  • 基礎の中だるみが起きやすい
  • 自分で理解を深めないと、5年生で知識スカスカ問題が発生

受験がない分、自分で自分を律する力が必要になります。

戸惑うポイントまとめ

新入生が最初にハマる高専数学の罠をまとめました。

  • 90分授業の後半で集中力が切れる
  • 先生ガチャで授業の難易度が激変
  • 確率・統計などが低学年でスキップされがち
  • 計算だけできても、記述力がないと点がもらえない
  • 専門科目で数学の公式がフライング登場
  • 留年理由No.1は数学

これらは能力不足でつまづくというよりは、高専というシステムがそうさせてるのかも

難しいと感じてるのは、自分だけじゃないから安心して。

まとめ

この記事で伝えたいのは、高専の厳しさにはちゃんと理由があるということ。

  • 愛想のない教科書
  • 爆速の授業進度
  • 60点未満は赤点

意地悪なわけではなく、将来、社会インフラや人命を預かる技術者としての訓練なのです。

低学年で苦しんだ証明や計算は、
すべて卒研というラスボスを倒すための筋トレ。

積み上げてきた努力は、必ず最後に伏線回収されます。
胸を張って、エンジニアへの道を進んでください。

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ライター情報

熊本高専 人間情報システム工学科
ハルキ
情報系の高専生。趣味は写真。

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